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秋田蘭画の特集展示が九州国立博物館で -『解体新書』など、写実的な表現を採り入れた洋風絵画が一堂に

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九州国立博物館では、特集展示「誕生250年記念 秋田蘭画ことはじめ ─ それは『解体新書』から始まった ─」を、2023年4月29日(土・祝)から6月11日(日)まで開催する。

秋田蘭画の名品が一堂に

《獅子図》 小田野直武筆 江戸時代・18世紀 秋田市立千秋美術館
《獅子図》 小田野直武筆 江戸時代・18世紀 秋田市立千秋美術館

江戸時代の日本では、鎖国政策の下においても、海外の文化が継続的に受容されていた。とりわけ、享保5年(1720年)、キリスト教の流入を防ぐ禁書令が緩和されたことから、洋書の輸入が急増し、ヨーロッパの学問や芸術を学ぶ「蘭学」が活発化したのだった。

『解体新書』巻之首 杉田玄白等訳・小田野直武画 江戸時代・安永3年(1774年) 秋田市立千秋美術館
『解体新書』巻之首 杉田玄白等訳・小田野直武画 江戸時代・安永3年(1774年) 秋田市立千秋美術館

日本の伝統的な画材を用いつつ西洋画の手法を採り入れた「秋田蘭画(あきたらんが)」が流行したのは、こうした背景の下のことである。安永2年(1773年)、秋田藩主・佐竹曙山(さたけ しょざん)と藩士・小田野直武(おだの なおたけ)が博物学者の平賀源内(ひらが げんない)と出会い、その翌年に直武が解剖学書『解体新書』の挿図を描いたことを契機に誕生した秋田蘭画は、陰影法や遠近法といった西洋画法を採用し、江戸絵画に写実的な表現をもたらすこととなった。

《鷹図》 小田野直武筆・東洲賛 江戸時代・18世紀 個人蔵(秋田市立千秋美術館寄託)
《鷹図》 小田野直武筆・東洲賛 江戸時代・18世紀 個人蔵(秋田市立千秋美術館寄託)

特集展示「誕生250年記念 秋田蘭画ことはじめ ─ それは『解体新書』から始まった ─」では、秋田蘭画の優れたコレクションを擁する秋田市立千秋美術館の名品を一挙公開。杉田玄白らが訳を担当し、小田野直武が挿図を手がけた『解体新書』を筆頭に、直武の《獅子図》や《鷹図》、《児童愛犬図》を展示するほか、秋田県立近代美術館が所蔵する《不忍池図》や《唐太宗花鳥図》(いずれも重要文化財)も公開する。

展覧会概要

特集展示「誕生250年記念 秋田蘭画ことはじめ ─ それは『解体新書』から始まった ─」
会期:2023年4月29日(土・祝)~6月11日(日)
会場:九州国立博物館 文化交流展示室 第11室
住所:福岡県太宰府市石坂4-7-2
開館時間:9:30〜17:00(金・土曜日は夜間開館につき20:00まで)
※入館はいずれも閉館30分前まで
※夜間開館の実施については変更となる場合あり
休館日:月曜日(5月1日(月)は開館)
観覧料:一般 700円、大学生 350円、高校生以下・18歳未満・満70歳以上 無料
※特別展のチケットの半券でも観覧可
※割引などについては博物館ウェブサイトを参照

※小田野直武筆《不忍池図》は4月29日(土)〜5月21日(日)に、《唐太宗花鳥図》は5月23日(火)〜6月11日(日)に展示

【問い合わせ先】
TEL:050-5542-8600(ハローダイヤル)

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秋田蘭画の特集展示が九州国立博物館で -『解体新書』など、写実的な表現を採り入れた洋風絵画が一堂に|写真1 秋田蘭画の特集展示が九州国立博物館で -『解体新書』など、写実的な表現を採り入れた洋風絵画が一堂に|写真2 秋田蘭画の特集展示が九州国立博物館で -『解体新書』など、写実的な表現を採り入れた洋風絵画が一堂に|写真3

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