神奈川県立近代美術館 葉山では、コレクション展「加納光於 色(ルゥーパ)、光、そのはためくものの」を、2023年7月15日(土)から9月24日(日)まで開催する。
加納光於(かのう みつお)は、1933年に生まれ、90歳を迎えた2023年に至るまで旺盛な創作活動を続けてきた作家だ。約70年に及ぶその活動において、加納は版画や油彩、 オブジェなどを手がけており、一貫して豊かなイメージ、自らの「色」を追求してきた。
1955年に銅版画集『植物』を自費出版した加納は、翌年、詩人・批評家の瀧口修造の推薦により銅版画展に参加。金属版の腐食をめぐる独自の思考と、幻想的で有機的なイメージで高く評価されるようになった。
1950年代のモノクロームの作品世界は、60年代に入ると一転、色彩版画が花開くこととなる。加納は、熱で変容させた亜鉛板に色鮮やかな絵具を塗るなどしてプレスしたメタルプリントを制作し、瞬時に生まれる色彩とその揺らぎに意識を向けるようになった。その後、次々と版画表現を広げ、オブジェなども手がけるなか、80年頃からは油彩画も展開するようになったのだった。
約100点作品の作品を紹介するコレクション展「加納光於 色(ルゥーパ)、光、そのはためくものの」では、初期のモノクローム版画から色彩版画、オブジェまで、神奈川県立近代美術館が所蔵する加納作品を公開。加えて、2023年度に加納から寄贈を受けた油彩画も展観する。なかでも、新作の油彩画《遠雷(あるいは見失った野兎)のための》Ⅰ、IIは、初公開となる。
コレクション展「加納光於 色(ルゥーパ)、光、そのはためくものの」
会期:2023年7月15日(土)〜9月24日(日)
会場:神奈川県立近代美術館 葉山 展示室1
住所:神奈川県三浦郡葉山町一色2208-1
開館時間:9:30〜17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(7月17日(月・祝)、9月18日(月・祝)のぞく)
観覧料:一般 250円、20歳未満・学生 150円、65歳以上 100円、高校生 100円
※中学生以下、障害者手帳などの所持者および介助者原則1名は無料
※企画展「挑発関係=中平卓馬×森山大道」の観覧券で、同日にかぎり本展を観覧可
※ファミリー・コミュニケーションの日(毎月第1日曜日:8月6日、9月3日)は、18歳未満の子ども連れの家族は割引料金(65歳以上のぞく)で観覧可
【問い合わせ先】
神奈川県立近代美術館 葉山
TEL:046-875-2800(代表)