企画展「信州から考える 絵画表現の50年」が、長野県立美術館にて、2025年2月1日(土)から4月6日(日)まで開催される。
企画展「信州から考える 絵画表現の50年」は、第二次世界大戦後の絵画に着目し、長野県ゆかりの作家による作品を紹介する展覧会。第二次世界大戦が終結した1945年から、阪神・淡路大震災が起こった1995年まで、50年にわたる絵画の展開を、草間彌生や辰野登恵子など、18名の作家による63点の作品からたどってゆく。
全2章のうち第1章では、戦後間もなく民主的な改革が進められ、高度経済成長を果たした、1945年から1970年代前半までに着目。戦後には多くの美術団体が再結成される一方、戦前から続く既存の美術団体には属さず、無審査の公募展やギャラリーを舞台とする作家が活躍した。また、戦後に美術の中心地となったアメリカに渡って活躍した作家も現れている。
会場では、戦後直後に若い作家が手がけた作品や、アメリカに渡った作家による作品を紹介。コンセプチュアル・アーティストの松澤宥による《プサイの意味—ハイゼンベルクの宇宙方程式に寄せて》や、池田満寿夫の《真昼の人々》などに加えて、草間彌生が渡米時代に手がけたネット・ペインティングを目にすることができる。
第2章では、1970年代後半から1995年までの時期にフォーカス。国際的なミニマル・アートやコンセプチュアル・アート、日本のもの派などが隆盛し、絵画作品の制作が停滞した1970年代を経て、1970年代後半以降には、バブル経済による好景気や文化産業の台頭などを背景に、絵画は再評価されることになった。また、地域に根差しつつ、絵画の自律性を志向したフォーマリズムのもとに活動した作家も見受けられる。
本展では、絵画が復権を果たした1970年代後半から、1995年にいたる作品を展示。辰野登恵子の《WORK 82-P-35》や根岸芳郎の《99-11-7》など、大画面の抽象画などを取り上げる。
企画展「信州から考える 絵画表現の50年」
会期:2025年2月1日(土)~4月6日(日)
会場:長野県立美術館 展示室1・2・3
住所:長野県長野市箱清水1-4-4(城山公園内・善光寺東隣)
開館時間:9:00〜17:00(展示室入場は16:30まで)
休館日:水曜日
観覧料:一般 1,000円(900円)、大学生・75歳以上 800円(700円)、高校生以下・18歳未満 無料
※( )内は20名以上の団体料金
※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の所持者および付添者1名は無料
※コレクション展(本館・東山魁夷館)との共通料金:一般 1,500円、大学生・75歳以上 1,100円
※割引の併用不可
【問い合わせ先】
長野県立美術館
TEL:026-232-0052