展覧会「最後の浮世絵師 月岡芳年」が、兵庫の芦屋市立美術博物館にて、2023年7月22日(土)から10月9日(月・祝)まで開催される。
月岡芳年(つきおか よしとし)は、江戸時代末期から明治時代にかけて活躍し、「最後の浮世絵師」とも称される浮世絵師だ。天保10年(1839年)に生まれた芳年は、歌川国芳に学んだのちに絵師として活動を始め、54歳で没するまで数多くの作品を手がけた。初期には師・国芳を受け継ぎ武者絵や歴史画を中心に手がけたが、のちには明治という激動の時代の世相をうつす作品も数多く残している。
芳年は、「血みどろ絵」や「無残絵」などと呼ばれる過激な絵を好んで描いていたと考えられていた。しかし実際のところ、これは最初期の画風であり、全盛期から晩年にかけての作品には過激な内容や描写は少なく、むしろ静謐さを湛えたものが多いという。
展覧会「最後の浮世絵師 月岡芳年」では、こうした視点から、芳年が全盛期から晩年にかけて手がけた作品150点を紹介。全盛期に描かれた武者絵シリーズ「芳年武者旡類」や傑作「新撰東錦絵」、妖怪や幽霊のみを集めた最晩年の「新形三十六怪撰」、3枚で1枚の絵として見せる続物の《偐紫田舎源氏》、全盛期の美人画の代表作「風俗三十二相」、そして錦絵新聞などを展示し、「血みどろ絵」にはとどまらない芳年の画業に光をあてる。
展覧会「最後の浮世絵師 月岡芳年」
会期:2023年7月22日(土)〜10月9日(月・祝)
会場:芦屋市立美術博物館 エントランスホール、第1・第2展示室
住所:兵庫県芦屋市伊勢町12-25
開館時間:10:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(祝日の場合は翌平日)
観覧料:一般 1,000円(800円)、高校・大学生 700円(560円)、中学生以下 無料
※( )内は20名以上の団体料金
※65歳以上、身体障がい者手帳・精神障がい者保健福祉手帳・療育手帳の所持者および介護者は各当日料金の半額
【問い合わせ先】
芦屋市立美術博物館
TEL:0797-38-5432