時田智弘(TOMOHIRO TOKITA)のコレクションのテーマは「Science Fiction」。視覚的な特殊効果を服に落とし込んだ。
昨年はジッパーをディテールに使ったコレクションを発表し、通常は4年生が受賞するInnovation Awardを3年生にして受賞。今年はそれを進化させ、黒を中心としたダークカラーを使用したり機能性を充実させたりした。スモークの焚かれた暗いステージから浮かび上がる、シックな大人のリアルクローズ。デザイナーのすべてが込められた11体のスタイルからは、服にかける情熱がひしひしと伝わってきた。学生とは思えない完成度の高いコレクションは、バックステージでモデル達にも人気。コレクションの鍵となるジッパーはベルギーのAlbert Zipから、その他東レやショーワ、NIKEなどからも2年連続スポンサーシップを受けた。
時田は ロンドンのLondon College of Fashionでファッションの基礎を学び、1年後アントワープ王立芸術アカデミーに入学。目指すのは、着れる服をつくること。「自分の服を人に着てもらってなんぼだと思う。今回のショーでも、モデルが自分の服たちを気にいって来てくれることがとても嬉しかった。モノ作りが好きで、ずっと作る側でいたい。」と語った。
左) 「TOMOHIRO TOKITA」のコレクション
右) 時田智博氏