「千年の秘仏と近江の情景」展が、滋賀県立美術館にて、2023年10月7日(土)から11月19日(日)まで開催される。

滋賀に育まれた歴史文化、情景

滋賀県は、琵琶湖が織りなす麗しい自然景観とともに、貴重な文化財を数多く擁している。「千年の秘仏と近江の情景」展では、滋賀県立琵琶湖文化館が寄託を受ける文化財のなかから、湖南市にある正福寺の仏像を中心に展観。加えて、滋賀の情景を題材とした作品を、滋賀県立琵琶湖文化館と滋賀県立美術館のコレクションとともに展示する。

本展では、正福寺の本尊《大日如来坐像》(重要文化財)を、33年ぶりに公開。《大日如来坐像》は、森羅万象を母胎のように包み込む大日如来をあらわす「胎蔵界大日如来像」の日本最古級の作例であり、厳重な秘仏のため、本展示が寺外での初公開となる。

あわせて本展には、正福寺の《大日如来坐像》と密接に関係するとされる湖南市・善水寺の《不動明王坐像》(重要文化財)も特別出品。これら平安時代に制作された2像を軸に、滋賀・湖南地域の歴史文化を紹介する。

また、本展では、滋賀の風景や風土を描いた作品も展示。かつての滋賀県は、都から近い風光明媚な地として、そして比叡山を中心とした一大仏教圏として、古くからその風景が描かれてきた。会場では、狩野派の《近江名所図》(重要文化財)、紀楳亭《大津絵図》や蹄斎北馬《鍋冠祭図》などから、作品にあらわされた滋賀の情景を紹介してゆく。

展覧会概要

滋賀県立琵琶湖文化館地域連携企画展・滋賀県立美術館常設展「千年の秘仏と近江の情景」
会期：2023年10月7日(土)〜11月19日(日)
会場：滋賀県立美術館 展示室1
住所：滋賀県大津市瀬田南大萱町1740-1
開場時間：9:30〜17:00(入場は16:30まで)
休館日：月曜日(祝日の場合には開館し、翌日火曜日に休館)
観覧料：一般 540円(430円)、高校・大学生 320円(260円)
※( )内は20名以上の団体料金
※本展(常設展)のチケットで、展示室1、小倉遊亀コーナー、展示室2を観覧可
※毎週日曜日は「木の家専門店 谷口工務店フリーサンデー」のため常設展示無料
※中学生以下、滋賀県内居住の65歳以上、身体障害者手帳などの所持者は無料

【問い合わせ先】
滋賀県立美術館
TEL：077-543-2111