秋のデザインイベント「東京ミッドタウン デザインタッチ 2023(Tokyo Midtown DESIGN TOUCH 2023)」が、2023年10月6日(金)から10月29日(日)までの期間、東京ミッドタウンにて開催される。
「東京ミッドタウン デザインタッチ」は、“デザインを五感で楽しむ”をコンセプトに、2023年で16回目の開催を迎える秋のデザインイベント。国内外の第一線で活躍するクリエイターが参加し、東京ミッドタウン内の芝生広場やガーデンでインスタレーションを展示する大型企画だ。
2023年のテーマは、「いざなうデザイン-Draw the Future-」。複雑化する持続可能な社会において、人々の心に寄り添いながら、自然や環境との関係を構築していくことの大切さが認識されている現代。本イベントでは、デザインが持つ力で“よりよい未来にするためのアイデア”を体感することができる。
注目は、建築家・浜田晶則によるインスタレーション「土の群島」だ。芝生広場に浮かぶ島のような連なりは、廃棄物として捨てられる土と、自然素材の硬化剤を混ぜ合わせてつくられたもの。自由に造形された群島に触れたり、休んだりしながら、長い年月を経た土の時間に思いを馳せることができる。
本展示は、建築や土木の建築プロセスで生まれる“残土問題”が着想源。捨てられるはずだった土を3Dプリンターなどのテクノロジーによって生まれ変わらせ、積極的に利用していく未来へのプロジェクトの第一歩となっている。
ミッドタウン・ガーデンには、建築家ユニット「KASA/KOVALEVA AND SATO ARCHITECTS」による、“風”をモチーフにした無数のプロダクトによる花畑が登場。柔らかな秋の風を受けると、木立の中に広がる一面の景色がなびき、小さな花々の群れとなって風の形が現れる。流れゆく風を眺め、風の心地よさを体感すれば、都市生活の慌ただしい時の感覚から離れることができそうだ。
また、ミッドタウン・ガーデンを流れる小川から水が消え、川底には“水たまり”オブジェが出現。こちらは、デザインファーム「IDEO」が“水資源問題”をテーマに制作したインスタレーションだ。
オブジェの鏡面には水にまつわる問いが書かれており、訪れる人々が鏡に映り込む自分の姿と周りの環境にそれぞれの問いを重ねられるように。世界的な水資源問題を自分ごととして捉えられるよう、いざなう仕掛けをデザインした。
2023年10月13日(金)から10月15日(日)までの3日間、「東京ミッドタウン デザインタッチ 2023」の参加クリエイターやデザイン関係者、若手建築家らによるトークセッションも実施。さまざまなテーマをもとに、最新デザインの潮流やテクノロジー、サステナビリティプロジェクトなどを学べるので、こちらも是非チェックしてみてほしい。
また、東京ミッドタウンが才能あるデザイナーやアーティストとの出会い、応援、コラボレーションを目指して、デザインコンペとアートコンペの2部門で開催する「東京ミッドタウン アワード(TOKYO MIDTOWN AWARD)」も開催へ。プラザ地下1階のメトロアベニューにて、受賞・入選した16作品を発表・展示する。
なお、各賞の発表は10月5日(木)の授賞式にて実施。展示期間中は、来場者の一般人気投票を実施し、「東京ミッドタウン・オーディエンス賞」を決定する。