展覧会「デ・キリコ展」が、兵庫の神戸市立博物館にて、2024年9月14日(土)から12月8日(日)まで開催される。東京都美術館でも開催される巡回展だ。
20世紀の美術に大きな影響を与えたイタリアの画家、ジョルジョ・デ・キリコ。今回開催される「デ・キリコ展」は、日本では10年ぶりとなるデ・キリコの大規模な回顧展だ。
1888年ギリシアに生まれたデ・キリコは、1910年頃より、後に「形而上絵画」と呼ばれることになる作品を多数制作した。簡潔な構成で広場や室内を捉えながらも、歪んだ遠近法や、一見すると脈略のないモチーフの配置、幻想的な雰囲気などによって日常の奥に潜む非日常を表現する「形而上絵画」は、シュルレアリスムの画家をはじめ、多くの芸術家を触発することになった。
「デ・キリコ展」では、そんな「形而上絵画」の数々を紹介。トリノの街中の澄み渡る空や長く伸びる影から着想を得たという《バラ色の塔のあるイタリア広場》や、閉鎖的な室内に学習用具・機械の部品・ビスケット・軍用の海図など関連性を欠くモチーフの組み合わせを配置した《福音書的な静物Ⅰ》、遠近法を無視しながらマネキンを描く《予言者》などが展示される。
第一次世界大戦が終結した1920年ごろより、デ・キリコは伝統的な絵画技法に関心を抱き、古典絵画の様式へと回帰する傾向を示すようになった。例えば、ピエール=オーギュスト・ルノワールの水浴画を思わせる手法で描かれた《横たわって水浴する女(アルクメネの休息)》や、17世紀のバロック絵画を連想させる《風景の中で水浴する女たちと赤い布》などを通して、デ・キリコの画風の変化を感じ取ることができる。
また、上記の絵画に加え、デ・キリコが手掛けた彫刻や舞台美術なども併せて紹介される予定だ。
デ・キリコ展
会期:2024年9月14日(土)~12月8日(日)
会場:神戸市立博物館
住所:兵庫県神戸市中央区京町24
開館時間:9:30〜17:30(金・土曜日は20:00まで開館) ※最終入場は閉館の30分前
休館日:月曜日(月曜日が祝日・休日の場合は開館し、翌平日に休館)
〈チケット情報〉
発売日:2024年6月22日(土)10:00 ※前売券は9月13日(金)23:59まで販売
販売場所:公式オンラインチケット、ローソンチケット(53100)、チケットぴあ(686-940)、イープラス、セブンチケット、楽天チケット、CNプレイガイド、アソビュー! ほか
料金:
・前売券 一般 1,800円、大学生 900円、高校生以下 無料
・当日券 一般 2,000円、大学生 1,000円、高校生以下 無料
・前売9月限定券 1,500円 ※一般のみ、9月14日(土)〜9月29日(日)のみ使用可能
・前売ペア券 2枚 3,400円 ※会期中いつでも使用可能、1枚ずつでも使用可能
※20名以上の団体で利用する場合、前売券料金で入館可能。
※満65歳以上の神戸市在住者は、当日一般料金の半額(確認できるものを要持参)
※障がい者手帳などの提示者は無料
【問い合わせ先】
神戸市立博物館
TEL:078-391-0035