神奈川県立近代美術館 鎌倉別館では、コレクション展「ゴヤ版画『気まぐれ』『戦争の惨禍』」を、2024年8月10日(土)から10月20日(日)まで開催する。

ゴヤ“モノクロームの世界”を紹介

鋭い眼差しで人間を描きだした、スペインの画家フランシスコ・デ・ゴヤ。ゴヤの生涯は、隣国フランスでの革命、ナポレオン・ボナパルトによるスペイン侵攻、そしてそれに対する民衆蜂起が続くなど、激動の時代にあった。こうしたなか、ゴヤが後半生に手がけたのが、モノクロームの銅版画である。

コレクション展「ゴヤ版画『気まぐれ』『戦争の惨禍』」では、ゴヤの版画集『気まぐれ』と『戦争の惨禍』それぞれ80点を、前期・後期で紹介。『気まぐれ』には、さまざまな生き物が示す豊かな表情に、人間の愚かさやおかしみが現れている。一方、『戦争の惨禍』は、60歳を過ぎたゴヤが戦争という現実を見つめ、約10年の年月をかけて制作したもの。いずれの版画集でも、多様な技法を駆使した、ゴヤならではの銅版画のイメージにふれることができる。

日本とスペイン“版画の交流”特集展示も

また、ゴヤの版画展とあわせて、特集展示「1959—スペインにいった現代日本版画展」を開催。1959年にスペインで開催された「現代日本版画展」に着目し、同展に出品された村井正誠、上野誠、海老原喜之助らの版画作品などを交え、日本とスペインのあいだで展開した版画の交流をたどってゆく。

展覧会概要

コレクション展「ゴヤ版画『気まぐれ』『戦争の惨禍』」
会期：2024年8月10日(土)〜10月20日(日) 会期中に展示替えあり
・前期 8月10日(土)〜9月8日(日) 『気まぐれ』
・後期 9月10日(火)〜10月20日(日) 『戦争の惨禍』
会場：神奈川県立近代美術館 鎌倉別館
住所：神奈川県鎌倉市雪ノ下2-8-1
開館時間：9:30〜17:00(入館は16:30まで)
休館日：月曜日(8月12日(月・振)、9月16日(月・祝)・23日(月・振)、10月14日(月・祝)のぞく)
観覧料：一般 250円(150円)、20歳未満・学生 150円(100円)、高校生・65歳以上 100円
※( )内は20名以上の団体料金
※中学生以下、障害者手帳・ミライロIDなどの提示者および介助者原則1名は無料
※ファミリー・コミュニケーションの日(毎月第1日曜日：9月1日、10月6日)は、18歳未満の子ども連れの家族は割引料金(65歳以上のぞく)で観覧可

【問い合わせ先】
神奈川県立近代美術館 鎌倉別館
TEL：0467-22-5000