fashionpress[ファッションプレス]

fashionpress x fashionpress instagram 検索
menu

fashionpress[ファッションプレス]

  1. トップ   /  
  2. ニュース   /  
  3. アート   /  
  4. イベント

特別展「線表現の可能性」大阪・国立国際美術館で - “現代美術における線表現”李禹煥など約150点

  •  twitter
  •  facebook logo
  • LINE
  • LINK リンクをコピー
記事のURLをコピーしました

特別展「線表現の可能性」が、大阪の国立国際美術館にて、2024年11月2日(土)から2025年1月26日(日)まで開催される。

現代美術における線表現

ベルナール・フリズ 《ガルブ》 2003年
アクリル、樹脂、カンバス 国立国際美術館蔵
Courtesy of the artist
ベルナール・フリズ 《ガルブ》 2003年
アクリル、樹脂、カンバス 国立国際美術館蔵
Courtesy of the artist

線描画は、かつて完成作のための習作や下絵として描かれた。そこで線とは、対象の形を明確に輪郭付ける役割を担っていたのである。その後、近代になると、線表現にはそれ自体独立した価値が見出され、20世紀以降の抽象絵画では、線そのものが持つ造形性が注目されることとなった。

不動茂弥 《形影の狭間(7)》 1981年頃
アクリル、転写シール、カンバス 国立国際美術館蔵
不動茂弥 《形影の狭間(7)》 1981年頃
アクリル、転写シール、カンバス 国立国際美術館蔵

特別展「線表現の可能性」は、現代美術における線表現の多様性を紹介する展覧会。国立国際美術館のコレクションのなかから、李禹煥、サイ・トゥオンブリー、ゲルハルト・リヒターなど、版画と素描を中心に絵画、彫刻、写真を加えた約150点を選んで紹介する。

動きの痕跡としての線

木村忠太 《南仏の六月》 1980年
油彩、カンバス 国立国際美術館蔵
木村忠太 《南仏の六月》 1980年
油彩、カンバス 国立国際美術館蔵

線とはまず、美術家が用いる筆やペンの動きの痕跡であると捉えることができる。本展の序盤では、画家が線を引く際の手の動きに着目し、線の多様な表情を紹介。李禹煥、サイ・トゥオンブリー、ヴォルフガング・ティルマンスなどの作品を目にすることができる。

ものを輪郭付ける線

須藤由希子 《家と駐車場》 2007年
油彩、鉛筆、石膏、カンバス 国立国際美術館蔵
須藤由希子 《家と駐車場》 2007年
油彩、鉛筆、石膏、カンバス 国立国際美術館蔵

線は、世の中に存在するものを文節化し、それらに意味付けを行う手段であったといえる。そこでは、現実には存在しない「輪郭線」という線が、絵画のベースとなったのだ。会場では、浜口陽三、南桂子、瑛九などの作品を通して、線が織りなすイメージの世界に光をあてる。

造形要素としての直線

中村一美 《オレンジ・プレート》 1986年
油彩、カンバス 国立国際美術館蔵
中村一美 《オレンジ・プレート》 1986年
油彩、カンバス 国立国際美術館蔵

直線は、数学的・幾何学的な性格を持つ特殊な線であり、絵画においては建物の輪郭や遠近法表現に用いられてきた。しかし、20世紀に入ると、直線そのものに造形的な意義が見出され、抽象絵画の構成要素となっていった。本展の後半では、ゲルハルト・リヒター、アグネス・マーチン、荒川修作などによる、直線から構成された作品を紹介する。

展覧会概要

特別展「線表現の可能性」
会期:2024年11月2日(土)〜2025年1月26日(日)
会場:国立国際美術館 地下3階展示室
住所:大阪府大阪市北区中之島4-2-55
開館時間:10:00〜17:00(金・土曜日は20:00閉館)
※入場はいずれも閉館30分前まで
休館日:月曜日(11月4日(月・振)、1月13日(月・祝)は開館)、12月28日(土)~1月4日(土)、11月5日(火)、1月14日(火)
観覧料:一般 1,200円(1,000円)、大学生 700円(600円)
※( )内は20名以上の団体および夜間割引料金(夜間割引の対象時間は、金・土曜日の17:00〜20:00)
※高校生以下・18歳未満、心身障がい者および付添者1名は無料(いずれも要証明)
※本料金で、同時開催のコレクション展「コレクション1 彼女の肖像」も観覧可

■出品作家
木村忠太、津高和一、中原浩大、正延正俊、李禹煥、ヴォルフガング・ティルマンス、エミリー・カーメ・ウングワレー、サイ・トゥオンブリー、ピエロ・マンゾーニ、池田龍雄、池田満寿夫、瑛九、須藤由希子、浜口陽三、不動茂弥、町田久美、南桂子、山本容子、ジョナサン・ボロフスキー、荒川修作、狗巻賢二、沢井曜子、高柳恵里、辰野登恵子、中村一美、山田正亮、アグネス・マーチン、ゲルハルト・リヒター、ブライス・マーデン、ベルナール・フリズ、植松奎二、宮﨑豊治、湯原和夫、岡崎和郎、菊畑茂久馬、桑山忠明、佐野ぬい、嶋田しづ、竹﨑和征、谷川晃一、奈良原一高野見山暁治、野村仁、福岡道雄、舟越桂、三島喜美代、イリヤ・カバコフ、クリスチャン・ボルタンスキー、クリスト、スーザン・ローゼンバーグ、パナマレンコ、フランク・ステラ、リチャード・セラ

【問い合わせ先】
国立国際美術館(代表)
TEL:06-6447-4680

Photos(7枚)

特別展「線表現の可能性」大阪・国立国際美術館で - “現代美術における線表現”李禹煥など約150点|写真1 特別展「線表現の可能性」大阪・国立国際美術館で - “現代美術における線表現”李禹煥など約150点|写真2 特別展「線表現の可能性」大阪・国立国際美術館で - “現代美術における線表現”李禹煥など約150点|写真3 特別展「線表現の可能性」大阪・国立国際美術館で - “現代美術における線表現”李禹煥など約150点|写真4 特別展「線表現の可能性」大阪・国立国際美術館で - “現代美術における線表現”李禹煥など約150点|写真5 特別展「線表現の可能性」大阪・国立国際美術館で - “現代美術における線表現”李禹煥など約150点|写真6 特別展「線表現の可能性」大阪・国立国際美術館で - “現代美術における線表現”李禹煥など約150点|写真7

Photos(7枚)

特別展「線表現の可能性」大阪・国立国際美術館で - “現代美術における線表現”李禹煥など約150点|写真1 特別展「線表現の可能性」大阪・国立国際美術館で - “現代美術における線表現”李禹煥など約150点|写真2 特別展「線表現の可能性」大阪・国立国際美術館で - “現代美術における線表現”李禹煥など約150点|写真3 特別展「線表現の可能性」大阪・国立国際美術館で - “現代美術における線表現”李禹煥など約150点|写真4 特別展「線表現の可能性」大阪・国立国際美術館で - “現代美術における線表現”李禹煥など約150点|写真5 特別展「線表現の可能性」大阪・国立国際美術館で - “現代美術における線表現”李禹煥など約150点|写真6 特別展「線表現の可能性」大阪・国立国際美術館で - “現代美術における線表現”李禹煥など約150点|写真7

関連ショップ・スポット