宮島達男の作品を常設する美術館《時の海 — 東北》美術館(仮称)が、2027年、福島県の富岡町に竣工予定だ。
LEDの数字カウンターを用いて、生と死、命について表現した作品で知られる現代美術家、宮島達男。《時の海 — 東北》美術館(仮称)は、宮島の作品《Sea of Time - TOHOKU》を恒久設置する、新たな美術館である。
《Sea of Time - TOHOKU》は、2015年に構想がスタートしたアートプロジェクト「時の海 — 東北」によるもの。2011年の東日本大震災を契機にスタートした同プロジェクトは、震災の犠牲者を鎮魂し、震災の記憶を継承するとともに、東北の未来を東北に生きる人々、東北に想いを寄せる人々と協働するアートプロジェクトだ。
「時の海 — 東北」プロジェクトでは、「9」から「1」へとカウントダウンするLEDの変化の速さを、自らが希望する長さに設定するワークショップを行ってきた。宮島の《Sea of Time - TOHOKU》は、これら3,000個のLEDを、22.5m×40mの大きな水盤に設置することで、人と命に思いを馳せる時間と場を展開する。
《時の海 — 東北》美術館(仮称)が建設される福島県の富岡町は、海に面し、三方を山に囲まれた場所に位置。宮島は、《Sea of Time - TOHOKU》の恒久設置場所として海が見える場所を構想していたという。美術館は、山々と波を感じられるこの地に建設される予定だ。また、プロジェクトには、建築家・田根剛とグラフィックデザイナー・長嶋りかこも参加する。
《時の海 — 東北》美術館(仮称)
竣工予定時期:2027年
所在地:福島県双葉郡富岡町