神奈川県立近代美術館 葉山では、コレクション展「中西夏之 光の条件」を、2025年4月12日(土)から6月29日(日)まで開催する。
第二次世界大戦後の日本を代表する画家のひとり、中西夏之(なかにし なつゆき)。中西は1960年代初頭、高松次郎や赤瀬川原平と「ハイレッド・センター」を結成し、都市部で前衛的なイベントを行うとともに、舞踏家の大野一雄や土方巽との交流を通して、多くの舞台美術に携わった。また、瀧口修造や澁澤龍彥とも交流し、前衛美術への造詣を深めている。このように多彩な活動を行うなか、中西は常に絵画の本質を探る作品も制作してきた。
中西は1995年より、空間や身体との繋がりを通じて絵画の可能性を追求した「着陸と着水」シリーズを発表。絵画が生まれる場「絵画場」を独自の思索と素材で表現した同シリーズは、1960年代、舞踏家の大野や土方と交流を経て中西が着想したものであり、中西の晩年を代表する作品となった。
コレクション展「中西夏之 光の条件」では、神奈川県立近代美術館が収蔵する中西の作品を紹介。なかでも、同館が2024年度に収蔵した、「着陸と着水」シリーズの2作目となるインスタレーション《紗幕孔穿》は、海の見える展示室全体を使って展開される大作だ。そのほか、近年寄託を受けた「二ツのリンゴ」シリーズや、関連する素描などを展示し、中西が思考した「絵画が生まれる場」に光をあててゆく。
コレクション展「中西夏之 光の条件」
会期:2025年4月12日(土)〜6月29日(日)
会場:神奈川県立近代美術館 葉山 展示室3b・4
住所:神奈川県三浦郡葉山町一色2208-1
開館時間:9:30〜17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(5月5日(月・祝)は開館)
観覧料:一般 250円(150円)、20歳未満・学生 150円(100円)、65歳以上 100円、高校生 100円
※( )内は20名以上の団体料金
※中学生以下、障害者手帳などおよびミライロIDの提示者(介助者原則1名含む)は無料
※5月18日(日)「国際博物館の日」は無料開館日
※ファミリー・コミュニケーションの日(毎月第1日曜日:5月4日、6月1日)は、18歳未満の子ども連れの家族は割引料金で観覧可(65歳以上除く)
※同時開催の企画展「日本画コレクション再発見と片岡球子『蔦屋重三郎の浮世絵師たち』」の観覧券で、同日にかぎりコレクション展を観覧可
【問い合わせ先】
神奈川県立近代美術館 葉山
TEL:046-875-2800(代表)