毎日多くの人々が利用する渋谷駅。東京観光の主要スポットにもなるようなハブ的役割を果たしている渋谷駅が着々と変化を遂げている。全ての再開発が完了するのは、2027年を予定。その頃の渋谷の姿を想像しながら読んでほしい。
渋谷の東急百貨店本店跡地に、渋谷の新たなランドマークとして地上36階地下4階の複合施設がオープン予定。洗練されたライフスタイルを提案する小売店や、ワールドクラスのスモールラグジュアリーホテル、賃貸レジデンスを展開していく。
【概要】
渋谷アッパー・ウエスト・プロジェクト
竣工:2027年度予定
所在地:東京都渋谷区道玄坂2-24-1
用途:リテール、ホテル、レジデンス 等
敷地面積:13,675平方メートル ※Bunkamura含む
延床面積:117,000平方メートル ※Bunkamura含む
階数:新築部分 地上36階地下4階/Bunkamura 地上8階地下2階
高さ:164.8m
「渋谷道玄坂二丁目南地区の再開発」は、渋谷道玄坂二丁目南地区における三菱地所による大規模な再開発だ。これにより、京王井の頭線「渋谷」駅直結となるホテル棟・オフィス棟の2棟で構成される複合施設が誕生。ホテル棟には、遊び慣れた大人をターゲットにしたラグジュアリーブティックホテルを目指す「トランクホテル ドウゲンザカ(TRUNK(HOTEL) DOGENZAKA)(仮称)」の出店を予定している。
【概要】
「道玄坂二丁目南地区第一種市街地再開発事業」
竣工時期:2027年2月末
新築工事着手:2024年1月16日(火)
所在地:渋谷区道玄坂二丁目10番他
敷地面積:約6,720㎡
延床面積:約87,100㎡
階数・高さ:オフィス棟 地上30階、地下3階、塔屋2階・高さ約155m/ホテル棟 地上11階、地下2階、塔屋1階・高さ約60m
構造:地上 鉄骨造、地下 鉄骨鉄筋コンクリート造
用途:事務所、店舗、ホテル等
※画像はイメージ。
※内容は変更になる場合あり。
東急が進める「宮益坂地区第一種市街地再開発事業」は、渋谷区渋谷1丁目および2丁目各地、宮益坂地区における大規模な再開発。これにより、A街区、B街区、C街区それぞれに駅直結の複合ビルが誕生する。
A街区には、ホテル、ホール、店舗などがオープンする地上33階、地下3階、高さ約180mの複合ビルが建設されるほか、全体を通して、谷地形の渋谷駅周辺において駅からまちへの快適な上下移動を可能とする地下広場、地上の歩行空間などが整備される。
【概要】
「宮益坂地区第一種市街地再開発事業」
所在地:東京都渋谷区渋谷1丁目および2丁目各地内
竣工:2028年度予定
敷地面積:約10,870㎡
延床面積:約200,800㎡
「シブヤ・リジェネレーション・プロジェクト」は、渋谷駅東側に位置し、青山通りや六本木通り等の幹線道路に面した渋谷二丁目西地区を再開発するプロジェクト。区域面積は約2.9ha、敷地面積は約18,800㎡、延床面積の合計は約322,200㎡と、敷地面積および延床面積において“渋谷エリア最大規模”の計画となっている。
ショップなどがオープンする新施設や、バスターミナルや国際水準の宿泊施設などを備える複合施設、地下2階地上41階の高層マンションが2029年度に誕生する予定だ。
【概要】
「シブヤ・リジェネレーション・プロジェクト」
場所:東京都渋谷区渋谷二丁目12番・13番・14番・16番地内
区域面積:約2.9ha
敷地面積:(全体)約18,800㎡
延床面積:(全体)約322,200㎡
渋谷駅を中心に、渋谷スクランブルスクエア、渋谷キャスト、渋谷ストリームなど新しい商業施設が続々とオープン。
A、B、C地区に分けて進められるこの計画。A、B街区には、A1、A2、A3棟からなる2つのビルが建ち、2023年度の開業に向けて、中・高層部にハイグレードオフィス、低層部にまちの賑わいを創出する商業施設、加えて渋谷駅至近となる住宅棟等を計画している。
また、桜丘地区玄関口のランドマークとなるアーバン・コアを整備し、国道246号を南北方向に横断するデッキ、並びにJR線を東西方向に横断する東西通路等のデッキレベルの歩行者動線と地上部とを繋ぐことで、多層にわたる歩行者ネットワークを構築する。また、街区再編により新たに整備する都市計画道路補助第18号線の上空に広幅員の歩行者デッキ(横断橋)をかけることで、桜丘地区後背の丘陵地と渋谷駅との円滑なバリアフリーアクセスを可能にする。
「渋谷区道玄坂二丁目開発計画」の開発エリアは、渋谷駅から約400m、文化村通りを歩いて約5分の、松濤エリア、円山町エリア、渋谷センター街エリアの中間、「旧ドン・キホーテ渋谷店」を含む道玄坂二丁目交差点の敷地内に位置する。地上28階、地下1階、高さ約115mの大型複合施設として誕生する「道玄坂通 dogenzaka-dori」は、1階から2階を商業店舗、2階から10階をオフィス、11階から28階をホテルで構成する。
「ミヤシタパーク(MIYASHITA PARK)」は、全長約330mからなる“低層複合施設”。街区全体を4階建ての公園に見立て、どこにいても公園の心地よさを感じられる空間となっている。商業施設全体は、緑の天蓋で包まれ、自然の風と緑を感じられる設計。訪れるたびに新しいヒト・モノ・体験・文化に出会える場所を目指し、公園・商業施設・ホテル・駐車場を一体化させた。また、旅行客が宿泊できるホテル「シークエンス ミヤシタパーク(sequence MIYASHITA PARK)」も有する。
2019年11月に開業した大型複合施設「渋谷スクランブルスクエア」の東棟は、渋谷エリア最高となる高さ約230メートル、地上47階建となる。高層部にはハイグレードオフィス、地下2階から地上14階までは、日本初上陸7店、渋谷エリア初出店49店、新業態39店を含む全213のテナントが集結する大規模商業施設「渋谷スクランブルスクエア ショップ&レストラン」がオープンし、屋上には、日本最大級の展望空間「渋谷スカイ」が誕生する。
2019年11月に誕生した「渋谷パルコ」の商業施設は地下1階から地上9階まで、10階には屋上スペースを設置する。「ファッション(FASHION)」「アート&カルチャー(ART&CULTURE)」「エンターテイメント(ENTERTAINMENT)」「フード(FOOD)」「テクノロジー(TECHNOLOGY)」の5つのコンセプトでフロア編集を行い、「新しいこと、人と違うこと、面白いこと、個性を追求する」都市生活者が世界中から訪れるビルを目指す。出店テナントは全193店舗。
「渋谷駅南街区プロジェクト」の一貫として、東横線跡地(東横線隣接街区)に誕生する大規模複合施設「渋谷ストリーム(SHIBUYA STREAM)」。施設内、1階から3階は約900坪にも及ぶ商業施設となる。それぞれ異なるテーマを設けた1階から3階には、日本初上陸となる、バルセロナで一番美味しいと言われるパエリア店「チリンギート エスクリバ」をはじめ、新業態13店舗、都内・渋谷エリア初出店7店舗含む、全30店舗が出店する。開業は2018年9月。
2019年12月に開業した「渋谷フクラス」は、高さ103メートルを誇り、地下4階、地上18階のフロアで構成される。2階から8階、そして17階、18階にオープンする新生「東急プラザ渋谷」を中心に、高層部にオフィスが入るほか、1階には気軽に立ち寄れるカフェとともに、空港リムジンバスも乗り入れるバスターミナルを設置し、渋谷駅西口の新たな玄関口としての役割も果たしていく。
渋谷駅周辺の再整備により、2019年11月に誕生した「渋谷駅東口地下広場」は、JR線・東京メトロ銀座線の高い階層にある駅と、東横線・田園都市線、東京メトロ副都心線・半蔵門線の地下にある駅を結ぶ場所に位置する。情報発信や観光案内機能を持つ「アップライトカフェ(UPLIGHT CAFE)」や、都営バス定期券発売所兼案内所を備える。さらに地下1階には、渋谷区立渋谷駅東口公衆便所を整備し、パウダールームや多機能トイレも設けている。
2017年4月に開業した「渋谷キャスト」は、渋谷と原宿を結ぶキャットストリートを起点に、多くのクリエイターの活動・創造拠点となることを目的に誕生。クリエイター活動を行う国内外の入居者がコミュニケーションを深められるシェアオフィスや、クリエイターが集い、作品展示も行われるカフェ「Åre(オーレ)」などカルチャーの交流の場となる空間も設けた。さらに、入居者のライフスタイルを支える店舗や、催事や展示会が開催できるイベントスペース・ギャラリーがオープンする。
「渋谷ブリッジ」が開業するのは、渋谷から代官山方面へと向かう通りの、「渋谷ストリーム」からつながる渋谷川沿い遊歩道の先。東横線の地下化によってできた2つの旧線路跡地に、A棟とB棟2つの建物が建設される。A棟には、待機児童問題に対処する保育所型認定こども園「渋谷東しぜんの国こども園 small alley」が開園。
一方のB棟には、カフェ・ラウンジを併設し、ドミトリーから個室まで様々なタイプの部屋を備えたホテル「マスタードホテル(MUSTARD HOTEL)」や、入居者が自由に空間を創ることができる仕様のオフィス、 その他店舗やカフェなどが出店する。開業は2018年9月。