映画『ルーム』が、2016年4月8日(金)より全国の劇場で順次公開される。原作は、エマ・ドナヒューによる同名の小説『ROOM』(邦題:部屋)。小さな部屋に7年監禁された親子、その生き様を描く。
主人公ジョイ役を務めるブリー・ラーソンは、『ショート・ターム』で才能を開花。一躍世界の注目を集める期待の女優だ。『ルーム』でもその勢いは止まらず、第73回ゴールデングローブ賞、第88回アカデミー賞で主演女優賞を受賞した。
2016年3月22日(火)には東京・六本木で来日記者会見が行われ、主演のブリー・ラーソンとジェイコブ・トレンブレイが登壇。映画『ルーム』やアカデミー賞受賞について語った。
作品の見どころに関して、ブリー・ラーソンは「人がいかにして成長していくか、そしてリスクをとることによって、人生を余すことなく生きていく姿が共感できると思います。自分の人生とは懸け離れた奇妙な物語と最初は思うかもしれませんが、見ていく中でそれが変わるはず。この作品は子どもであること、親であること、そして何かを乗り越えて次に踏み出す、という人間の普遍的なサイクルを描いているんです」とコメントした。
また役作りに関しては「8ヶ月間かけて、役になるための準備をしました。ジョイの経験する過酷な状況下で起こりうる肉体的・精神的な影響を再現するのに力をいれましたね」と語った。ジェイコブは「自分は今8歳だけど、ジャックは5歳の役だったので、3歳若く演技をしないといけないのが少し大変でした。しかもジャックは僕より、もっと無邪気でアクティブな性格だから、そこをうまく表現できるようにしたんだ」。
また、自身のアカデミー賞受賞が発表された時の気持ちを聞くと、「自分の名前が呼ばれた瞬間、頭が真っ白になってしまい、その後登壇し自分が話したスピーチも全く覚えていないんです。ただあの場で、これまで自分を支え、助けてくれた人々に恩返しができたと思うので大変嬉しい気持ちでした」と述べた。
この日、ブリー・ラーソンは和を感じさせる刺繍が施されたヴァレンティノ(VALENTINO)のドレスを着用。さらにアカデミー賞授賞式でも着用していた、京都発「NIWAKA(俄)」のジュエリーを手元に身につけていた。
なお第88回アカデミー賞授賞式では、グッチ(GUCCI)によるラピスブルーのイブニングドレスを着用。ドレスの胸元にはシルクオーガンジーを、足元には流れるようなラッフルがふんだんにあしらわれた。その上にジュエリーで飾ったフラワー、そしてクリスタルとパールを刺繍した、ネイビーベルベットのベルトを合わせている。
そして一層の華やかさを与えるのは、京都発「NIWAKA(俄)」のジュエリーたち。耳元にはパールとダイアモンドをあしらった「ヴァーグ」イヤリングを、手元には京の石畳や花束をモチーフとした、ダイヤモンドリングが輝いた。
■ストーリー
ニックと名乗る老人に誘拐され、彼の自宅の裏庭にある部屋に監禁されてしまったジョイ。19歳だった彼女は、それから2年後、度重なる性的暴力によって妊娠、息子・ジャックを出産する。
突然の監禁から7年が経ち、ジャックが5歳になった時、ジョイは全てを賭けた脱出を決意。奪われた人生を取り戻すため、そして何より「部屋」しか知らない息子に外の世界をみせるために。脱出は無事成功し、晴れて自由になった2人だったが、長い間社会から切り離されていた彼らには、“外の世界”で想像以上の困難が待ち受けていた……。
【作品情報】
『ルーム』(原題:ROOM)
公開日:2016年4月8日(金)
監督:レニー・アブラハムソン 『フランク』(14)
出演:ブリー・ラーソン 『ショート・ターム』(13)、ジェイコブ・トレンブレイ©ElementPictures/RoomProductionsInc/ChannelFourTelevisionCorporation2015