出口へと続く通路の途中には、山本がその場で直接手がけたという窓ガラスへのペイントが出現。向かい側の壁には虫ピンで止められた洋服が飾ってあるなど、彼の美意識が垣間見える展示がなされている。
展覧会全体を通して感じられるのは、山本の遊び心と繊細さだ。冒頭のガラス作品には、 MGS照明設計事務所の藤本晴美とともに特殊な照明を施したり、愛犬の鳴き声や山本のくしゃみが録音された音楽は、ヨウジヤマモトやY-3のショー音楽などを手がけている網元次郎が担当していたりと細部にまでこだわりが見える。また非常口のマーク脇には、山本を模したあらゆるマークが施され、目をこらすほどの楽しさを感じることもできる仕掛けがなされている。
他にも、田原桂一による映像作品を天井へと照射するなど見所は満載。特に思い入れのある父の作品は、時期によって展示場所も移動される予定で、観に行くタイミングによっても印象が違う展覧会となるだろう。
また、アートギャラリー前のショップでは、同時開催の写真展「YOHJI YAMAMOTO / モード写真」でも販売されるカプセルコレクションを展開。それらのアイテムも合わせてチェックしてみてはいかがだろう。
また、3月12日(日)には、クロージングイベントとしてダンサーの田中泯が展示室を舞台にパフォーマンスを行う。もともとは予定に入っていなかったクロージングイベント。田中泯が会場を訪れ、展覧会に触発されたのがきっかけで「ぜひ踊りたい」と提案したことが開催の切っ掛けになった。それに山本が応える形で、この二度とないであろう機会が誕生。
日中は通常通り19時まで美術館はオープンし、閉館後の開催となってる。
「画と機 山本耀司・朝倉優佳」クロージングイベント
田中 泯 ダンス
日時:2017年3月12日(日)19:15開演(20:00終演予定)
定員:70名 ※立ち見のみ(座席の用意はありません)
会場:東京オペラシティ アートギャラリー
参加費:当日の「画と機」展の有料入場券が必要。
(当日の一般または大・高生入場券半券が必要。団体入場券も可。招待券、ぐるっとパス、Arts友の会、障害者手帳をお持ちの方の無料入場は適用されない。)
参加方法:要整理券
当日17:00より東京オペラシティアートギャラリー入口にて整理券配布(先着順)
19:10開場 (整理券番号順に整列入場。)
※整理券配布は1人1枚のみ。
※中学生以下は、必ず保護者の同伴が必要。
※展覧会の観覧は19:00まで(最終入場は18:30)。
※入場券は18:30までに購入。
その他:公演中の撮影、録画は禁止。
■展覧会『「画と機」山本耀司&朝倉優佳』
開催期間:2016年12月10日(土)~2017年3月12日(日)
時間:11:00~19:00(金・土は20:00まで、最終入場は閉館の30分前まで)
会場:東京オペラシティ アートギャラリー
住所:東京都新宿区西新宿3丁目20-2
休館日:月曜日(祝日の場合は翌火曜日)、2016年12月26日(月)~2017年1月3日(火)、2月12日(日)
入場料:一般 1,200(1,000)円、大・高生 800(600)円、中学生以下 無料
※同時開催「収蔵品展057 人間 この未知なるもの」「project N 66 村上早」の入場料含む。
※収蔵品展入場料200円(project Nを含む、割引なし)もあり。
※()内は15名以上の団体料金。
※障がい者手帳保持者及び付添1名は無料。
※割引の併用及び入場料の払い戻し不可。
TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)
展示期間:~2017年3月12日(日)
会場:ヨウジヤマモト青山本店
住所:東京都港区南青山5-3-6
TEL:03-3409-6006