2011年7月23日(土)から8月21日(日)までの期間、大阪・堂島リバーフォーラムで「堂島リバービエンナーレ2011」が開催される。堂島リバービエンナーレ2011は2年に1回開催される美術展で、今年は2009年の第1回に続く2回目の開催となる。
隈研吾「ceramicCLOUD」 photographer: Marco Introini
第1回目では、南條史生(森美術館館長)をアート・ディレクターに迎え「リフレクション:アートに見る世界の今」という展示を行った。グローバル社会の中で、金融危機や地域紛争、貧困問題など、社会の諸相を提起する、世界各国からのアート作品が並び注目を集めた。
第2回目の今回は、飯田高誉(青森県立美術館チーフ・キュレーター)をアーティスティック・ディレクターに迎え「ECOSOPHIA(エコソフィア)」と題した展示を行う。3月の大震災を厳しく受け止め、これからの地球のあり方を、アートと建築というテーマのもとに自然環境、社会環境、人間の心理の3方向から考察する場となる。
「ECOSOPHIA」には“エコの哲学を実践する惑星”という意味がこめられており、地圏、水圏、気圏という領域で未来に向けての地球のヴィジョン、新たな自然観、世界像を指し示す空間を会場全体で見せていく。
また今回のビエンナーレのために、音楽を担当した坂本龍一が約16分のオリジナル曲「ECOSOPHIA」を作曲。写真家・杉本博司はこれまで展覧会で見せたことのない「海景」シリーズ映像版を永山祐子とのコラボレーションにより展示する。他の参加アーティストも多くは今回のテーマ「ECOSOPHIA」を受けて新作を制作・発表する。
左) “Place/No Place: Anish Kapoor in Architecture” ©ANISH KAPOOR
右) ©Hiroshi Sugimoto
【開催概要】
展覧会名 : 堂島リバービエンナーレ2011
テーマ : “ECOSOPHIA”~アートと建築~
会場 : 堂島リバーフォーラム(大阪市福島区福島1-1-17)
会場アクセス : JR東西線「新福島」阪神本線「阪神福島」京阪中之島線「中之島」各駅から徒歩約5分、JR大阪環状線「福島」市営地下鉄四つ橋線「肥後橋」各駅から徒歩約8分、JR各線「大阪駅」徒歩15分
会期 : 2011年7月23日(土)~8月21日(日) 会期中無休
開館時間 : 11:00-20:00(入館19:30まで)
入場料 : 一般1,000円、高校・大学生700円、小学・中学生500円
アーティスティック・ディレクター : 飯田高誉
アソシエート・ディレクター : 生駒芳子
空間構成 : JTQ 谷川じゅんじ
■関連イベント
シンポジウム“ECOSOPHIA”な世界に向けて
日時 : 7月23日(土) 13:00-15:00
出席者(予定) : 永山祐子、青山悟、石井七歩、柳原照弘、原口啓、飯田高誉
会場 : 堂島リバーフォーラム 4F ギャラリースペース
※先着50名まで
【参加アーティスト】
アニッシュ・カプーア“PLACE/NO PLACE”
“Place/No Place: Anish Kapoor in Architecture”©ANISH KAPOOR
この建築プロジェクト“PLACE /NO PLACE"は、カプーアの作品制作におけるコンセプト「人間と空間の関係性」に言及しているものである。建築プロジェクトでありながら彼の作品表現の核となっている哲学を反映させている。全体の作品タイトルとなっている“PLACE /NOPLACE”という物質世界を超えた空間に宿っている神秘性や胎児性を顕在化するものである
■地圏
楽園の象徴 - 都市、森、砂漠
アート : 石井七歩、新津保建秀+渋谷慶一郎、大庭大介、安部典子、齋藤雄介
建築 : 磯崎新、藤村龍至、浅子佳英
■水圏
生命体の象徴 - 海、川、池
アート : 杉本博司、チームラボ、池田剛介、杏橋幹彦
建築 : 原口啓+三木慶悟、柳原照弘、永山祐子
■気圏
天地創造と精神の象徴 - 大気、宇宙
アート: 森万里子、青山悟、マーティン・クリード
建築: 隈研吾
音楽 : 坂本龍一
国際的に活躍している坂本龍一が本ビエンナーレ“ECOSOPIHA"のために書き下ろしたオリジナル曲が3つの圏(スフィア)に浸透していく。この音楽は、3つに分けている圏(スフィア)を時として融合し、さらに新たな音楽的空間領域を現出させていく。
【問い合わせ先】
堂島リバーフォーラム
住所 : 大阪市福島区福島1-1-17
TEL : 06-6341-0115
URL : www.dojimariver.com