ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)表参道店にあるアートスペース「エスパス ルイ・ヴィトン東京」にて、芸術家、ダン・フレイヴィン(Dan Flavin)の個展を開催。会期は、2017年2月1日(水)から9月3日(日)まで。
左) "MONUMENT"FOR V.TATLIN[V・タトリンのための“モニュメント”] 1967年
7本の白色直管蛍光灯 244×72×7cm Courtesy Fondation Louis Vuitton
©ADAGP,Paris 2017
右) "MONUMENT"FOR V.TATLIN[V・タトリンのための“モニュメント”] 1967年 7本の白色直管蛍光灯
244×72×7cm Courtesy Fondation Louis Vuitton
©ADAGP,Paris 2017
アメリカ出身の芸術家、ダン・フレイヴィンが、作品に用いる表現媒体は「光」だ。彼は、宗教画に見られるような幻想的な光でも、人物を劇的に照らす舞台装置のような光でもなく、日常のどこにでもある既製品の蛍光灯の光にフォーカスを当てる。しかし、彼は緻密に、そして繊細に”日常的”な光を使い、”非日常的”な空間を生み出すのだ。
フレイヴィンが自身のキャリアの中で、最初に「光」に着目した作品が、キャンヴァスに電球と蛍光灯を取り付けた一連の作品『イコン(Icons)』シリーズだ。ただ電気が取り付けられたカンヴァスには、むしろ素晴らしい絵が描かれたもの以上に新鮮で、私たちの「カンヴァス」に対する常識を裏切るような衝撃がある。
UNTITLED(TO ALEX AND NIKKI)[無題(アレックスとニッキーへ)] 1987年 8本の直管蛍光灯 長さ360cm
Courtesy Fondation Louis Vuitton
©ADAGP,Paris 2017
このようにフレイヴィンは光を媒体に、単純な構造物や、部屋の角部分、さらには廊下まるまる使ったインスタレーションを行う。彼の作品を体感すれば、たった4種類のサイズと10色の蛍光灯がそこに置かれるだけで、私たちの日常の中に全く異なる「空間」が立ち現れる不思議な感覚を味わうことだろう。無機質な光が織り成す幾何学的な世界は、デザインという点でも見ごたえがある。
【詳細】
DAN FLAVIN展
会期:2017年2月1日(水)〜9月3日(日)
会場:エスパス ルイ・ヴィトン東京
住所: 東京都渋谷区神宮前5-7-5 ルイ・ヴィトン 表参道ビル 7階
開館時間:12:00〜20:00
※入場無料