横浜美術館のコレクション展、“横浜市内の土”で描いた淺井裕介の新作絵画などを公開

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横浜美術館では、コレクション展「新収蔵作品特別展示——淺井裕介《八百万の森へ》」、「新たにむかえた作品たち——生活・手仕事・身体」を、2025年2月8日(土)から6月2日(月)まで開催する。

横浜美術館の休館中に収蔵した作品を公開

福田美蘭《水曜日》 1988年
アクリル絵具、合板に貼付した綿布、紙 181.8×227.2cm

リニューアルを経て、2025年2月に全館オープンを迎える、横浜美術館。これに合わせて開催されるコレクション展では、「新収蔵作品特別展示——淺井裕介《八百万の森へ》」と「新たにむかえた作品たち——生活・手仕事・身体」という2つのテーマのもと、休館中に収蔵した作品を紹介する。

淺井裕介の新作《八百万の森へ》

淺井裕介《八百万の森へ》 2023年
土、アクリル樹脂、木炭、鉛筆、弁柄、パネル 325×390cm
横浜信用金庫創立100周年記念寄附による購入

「新収蔵作品特別展示——淺井裕介《八百万の森へ》」では、横浜ゆかりのアーティスト・淺井裕介の新作《八百万の森へ》を展示。1981年生まれの浅井は、土、水、マスキングテープやペンといった身近な素材を用いて、動物や植物、山川、草木に宿る精霊のような存在を描いてきた。また、日本や世界各地で採取した土を絵具に、各地の人と協働制作も行っている。

新作《八百万の森へ》は、横浜市内の土を使用し、市内各所で制作を行った作品だ。サイズの異なる9枚のパネルを組み合わせた、高さ約3mの同作を展示するほか、作品の完成までを記録した資料や映像も公開する。

1980年代・2010年代の現代美術

吉澤美香《は-9》1990年
ABSインク、ABS樹脂 201.5×202cm 北田治氏寄贈

一方、「新たにむかえた作品たち——生活・手仕事・身体」では、1980年代以降の現代美術に着目。1980年代には、男性が中心であった美術界に女性のアーティストが数多く登場するとともに、身体や手仕事的な創作に目を向けるアーティストが現れるなど、現代美術の多様化が進んだ。これらジェンダーや日常性といった視点は、2010年代以降のアートにも引き継がれることとなる。

森村泰昌《私の中のフリーダ(自分との対話1)》 2001年
発色現像方式印画、195×175cm 寄託

会場では、3年間にわたる休館中、横浜美術館が収蔵した作品のうち、1980年代と2010年代の作品を軸に公開。画家の吉澤美香、絵画や映画、歴史上の人物に扮したセルフポートレートを手がける森村泰昌、誰もがよく知る美術作品を改変し、新たな視点から表現する福田美蘭などを紹介する。

展覧会概要

横浜美術館コレクション展
「新収蔵作品特別展示——淺井裕介《八百万の森へ》」
「新たにむかえた作品たち——生活・手仕事・身体」
会期：2025年2月8日(土)～6月2日(月)
会場：横浜美術館ギャラリー5・6
住所：神奈川県横浜市西区みなとみらい3-4-1
開館時間：10:00～18:00(入場は閉場30分前まで)
休館日：木曜日(3月20日(木・祝)は開館)、3月21日(金)
観覧料：一般 500円(400円)、大学生 300円(240円)、中学・高校生 100円(80円)、小学生以下無料
※( )内は、有料20名以上の団体料金(要事前予約。美術館券売所でのみ販売)
※毎週土曜日は高校生以下無料
※障がい者手帳の所持者および介護者1名は無料
※同時開催の企画展「おかえり、ヨコハマ」の観覧当日にかぎり、企画展の観覧券によりコレクション展も観覧可

■出品作家
淺井裕介、石原友明、岩崎貴宏、スプツニ子！、辰野登恵子、椿昇、ヘルナン・バス、クリス・ヒュン・シンカン、平林薫、福田美蘭、松井智恵、森村泰昌、吉澤美香

【問い合わせ先】
横浜美術館
TEL：045-221-0300