2012年1月に開館60周年を迎えたブリヂストン美術館。そのブリヂストン美術館と石橋美術館の両館が所蔵する絵画コレクションの代表作品109点を集め、石橋財団のコレクションの粋を楽しめる特別展「あなたに見せたい絵があります。―ブリヂストン美術 館開館60周年記念」が2012年6月24日(日)まで開催されている。
「自画像」「肖像画」「レジャー」「海」「静物」などを11のテーマに分けて展示。美術史においても貴重な絵画も多数並ぶ。マネは生涯に2点しか自画像を描かなかったが、そのうちの1点をブリヂストン美術館が所蔵している。肖像画のコーナーでは、岸田麗子など美術史に残る著名なモデルも登場。その他、セザンヌやルノワール、雪舟やレンブラントの作品も見どころだ。
印象派の画家、ギュスターヴ・カイユボット(1848-1894)の代表作の一つの「ピアノを弾く若い男」(1876)が新たな収蔵作品として、初公開となる。ルノワールやモネら仲間たちを経済的に支え、印象派展等の開催でも意見調整や経済支援なども行い、さらには後世に印象派の重要な作品を残す努力をしたことで知られるカイユボット。近年では、彼の画家としての活動に関心が集まり、作品の再評価が急速に進んでいる。
また、岡鹿之助(1898-1978)の代表作「セーヌ河畔」(1927)も新たに収蔵され、本展で初公開となる。本作は渡仏後の岡が新たな様式を確立して間もないころの初期作品。藤田嗣治の叙情的風景画の影響やルソーの都市風景の影響もあるが、色彩、モティーフ、構図、筆遣いなど、岡独自のセンスで表している。ブリヂストン美術館では岡の後期作品でもある「雪の発電所」(1956)と「望楼」(1959-61)の2点を既に所蔵している。
【展覧会情報】
「あなたに見せたい絵があります。―ブリヂストン美術館開館60周年記念」
住所: ブリヂストン美術館 〒104-0031 東京都中央区京橋1-10-1
期間: 2012年3月31日(土)~6月24日(日)
休館日: 4月15日(日)、4月23日(月)、5月28日(月)
時間: 10:00~18:00(祝日を除く毎週金曜日は20:00まで、入館は閉館の30分前まで)
入館料: 一般 ¥800/シニア ¥600/大高生 ¥500/中学生以下 無料 (団体(15名以上)一般 ¥600/シニア ¥500/大高生 ¥400/中学生以下 無料)
TEL: 03-5777-8600(ハローダイアル)
URL: http://www.bridgestone-museum.gr.jp