特別展「メアリー・エインズワース 浮世絵コレクション―初期浮世絵から北斎・広重まで」が、千葉・静岡・大阪に巡回。千葉市美術館で2019年4月13日(土)から5月26日(日)まで、静岡市美術館で6月8日(土)から7月28日(日)まで、大阪市立美術館で8月10日(土)から9月29日(日)まで開催される。
「メアリー・エインズワース 浮世絵コレクション」展では、浮世絵コレクターのメアリー・エインズワースが、アメリカ・オーバリン大学のアレン・メモリアル美術館に寄贈した浮世絵の中から、選りすぐりの200点を紹介。世界でも稀少な初期の浮世絵版画や、葛飾北斎、歌川広重などの名品を揃える、珠玉のコレクションが展示される。
エインズワースの浮世絵コレクションの中でも過半数を占めるのが、歌川広重による作品。出世作「東海道五拾三次之内」(保永堂版)から晩年の代表作「名所江戸百景」シリーズに至るまで、精力的に収集を行っている。
ゴッホも模写した「名所江戸百景 大はしあたけの夕立」は、対岸の版が異なり、2艘の舟を浮かべた珍しい摺りのバージョンが存在し、エインズワースのコレクションにも含まれている。会場では、一般的な摺りのバージョンとともに比較展示される。間違い探しのように2枚の絵を見比べるのも楽しそうだ。
後に浮世絵に発展することとなった墨摺絵や、鳥居清倍、菱川師宣などによる残存数の少ないプリミティブな初期浮世絵から、徐々に色彩を求めて多色摺りへと発展する、浮世絵の歴史を辿っていける点も本展のポイント。スター絵師が次々と出現した黄金期には、鳥居清長の描く長身の美人や、喜多川歌麿の美人画、東洲斎写楽の役者絵などが人気を集めた。
また、美人画・役者絵を経て盛り上がりを見せた風景画も揃える。葛飾北斎の手掛けた「冨嶽三十六景」シリーズや、斬新な構図や陰影表現を駆使した、歌川国芳の「東都橋場之図」「二十四孝童子鑑 大舜」といったラインナップにも注目したい。
「オーバリン大学アレン・メモリアル美術館所蔵 メアリー・エインズワース 浮世絵コレクション―初期浮世絵から北斎・広重まで」
〈千葉展〉
会期:2019年4月13日(土)~5月26日(日)
時間:10:00~18:00(金・土曜日は20:00まで、入館は閉館30分前まで)
場所:千葉市美術館
住所:千葉県千葉市中央区中央3-10-8
料金:一般 1,200円(960円)、大学生 700円(560円) ※小・中学生、高校生無料
※( )内は前売り、団体20名以上、千葉市内在住65歳以上の料金。
※障がい者手帳持参者とその介護者1名は無料。
※前売券は千葉市美術館ミュージアムショップで3月31日(日)まで、ローソンチケット、セブンイレブン、千葉都市モノレール「千葉みなと駅」「千葉駅」「都賀駅」「千城台駅」の窓口にて4月12日(金)まで販売(4月13日(土)以降は当日券販売)。
〈静岡展〉
会期:2019年6月8日(土)~7月28日(日)
時間:10:00~19:00(入館は閉館30分前まで)
休館日:月曜日(ただし7月15日(月・祝)開館、翌16日(火)休館)
場所:静岡市美術館
住所:静岡県静岡市葵区紺屋町17-1葵タワー3階
料金:一般 1,200円(1,000円)、大高生・70歳以上 800円(600円) ※中学生以下無料
※( )内は前売り、当日に限り団体20名以上。障がい者手帳など持参者及び介助者原則1名は無料。
※前売券は4月26日(金)~6月7日(金)まで発売。
〈大阪展〉
会期:2019年8月10日(土)~9月29日(日)
時間:9:30~17:00(入館は16:30まで)
場所:大阪市立美術館
住所:大阪府大阪市天王寺区茶臼山町1-82(天王寺公園内)
休館日:月曜日(祝休日の場合は開館し、翌火曜日休館。ただし、8月13日(火)は開館)。※災害などにより臨時で休館となる場合あり。
料金:一般 1,400円(1,200円)、高大生 1,000円(800円)
※( )内は、前売および20名以上の団体料金
※中学生以下、障がい者手帳など持参者(介護者1名を含む)は無料(要証明)。
※本展は、大阪市内在住の65歳以上も一般料金が必要。
※前売券は2019年5月13日(月)~8月9日(金)まで販売。