京都市美術館がリニューアルし、京都市京セラ美術館として2020年5月26日(火)に開業。尚、2020年6月18日(木)までは入館を京都府在住者に限定し、事前予約制による入館制限・入館者の体温チェックを実施する。また、6月19日(金)以降は、京都府民限定を解除し、全ての人を対象に前日までの事前予約制にてオープンする予定だ。
リニューアルを手がけたのは、建築家の青木淳と西澤徹夫。新たなコンセプトを掲げ、歴史的美術館建築の、画期的な大規模リノベーションを実施する。
敷地の北東には、現代アートに対応する高機能な最新設備を備えた展示スペース、収蔵庫、バックオフィス、屋上庭園を備えた「東山キューブ」を新設。現代アートのほか、アニメーションやコミック、ファッション、建築、デザインなど、現代の文化芸術シーンを紹介していく。屋上庭園「東山キューブテラス」からは、雄大な東山を眺めることが可能だ。
また、本館の南回廊1階には、コレクションルームも新設。日本画、洋画、彫刻、版画、工芸、書といった近代以降の京都の美術作品を収蔵する3,600点超のコレクションから、四季に合わせた選りすぐりの作品を展示する。さらに、このコレクションルームでは、年間展示計画を事前に発表。いつ訪問すれば見たい作品を見られるのかを事前に把握することができる。
美術館前には、スロープ状の広場「京セラスクエア」が誕生。開放的な空間を創出することで、日常的な憩いの場となるとともに、アート作品の展示やパフォーマンス、イベントなどの屋外活動も実施することができる。
「日本庭園」は、誰でもくつろぐことのできるオープンなスペース。折々に、様々な音楽・光・アートのイベントなどを開催する。
さらに、美術館正面のエントランスの左右にカフェとミュージアムショップが開業。ミュージアムカフェ「エンフューズ(ENFUSE)」では、京都の地場の食材や手法を取り入れながらアレンジを加えたメニューや自家焙煎コーヒー、スイーツの他、岡崎公園で楽しめるピクニックセットなども提供される。
ミュージアムショップ「アートラボキョウト(ART LAB KYOTO)」は、美術出版社やミュージアムショップ・ナディッフ(NADiff)、銀座 蔦屋書店などを擁するCCCアートラボが運営する新業態。ビームス創造研究所が監修したオリジナルグッズや展覧会グッズ、美術書籍から、京都の伝統文化を楽しめる限定商品や、アパレルブランドとコラボレーションしたファッションアイテム、スイーツまで、多彩なラインナップを取り揃える。
新館「東山キューブ」では、「杉本博司 瑠璃の浄土」を2020年5月26日(火)から10月4日(日)まで開催。大型カメラを用いた写真作品を制作するとともに、古今東西の古美術などの蒐集、建築、舞台演出など幅広い創作活動を行う杉本博司の、京都の美術館における初の大規模展となる。世界初公開の大判カラー作品シリーズ「OPTICKS」や、ガラスにまつわる作品、考古遺物などが展示される。