京都の福田美術館では、開館5周年記念の企画展「京都の嵐山に舞い降りた奇跡!! 伊藤若冲の激レアな巻物が世界初公開されるってマジ?!」を、2024年10月12日(土)から2025年1月19日(日)まで開催する。
企画展「京都の嵐山に舞い降りた奇跡!! 伊藤若冲の激レアな巻物が世界初公開されるってマジ?!」は、福田美術館のコレクションより、江戸時代中期の画家・伊藤若冲の作品を中心に紹介する展覧会だ。なかでも、70代の若冲が描いた《果蔬図巻》は、世界初の一般公開となる。
《果蔬図巻》は、約3mの絹地にさまざまな野菜や果物を色鮮やかに描き、巻物に仕立てた作品だ。巻末には、若冲が40〜50代の頃に親しく交流していた相国寺の僧侶・大典顕常(だいてん けんじょう)による跋文が付され、若冲の絵が絶賛されている。同作は、長年ヨーロッパ在住の個人が所蔵していたものの、2023年日本に里帰りし、福田コレクションに加わることになった。本展では、大典の跋文を含む《果蔬図巻》を、世界で初めて一般公開する。
また、2024年5月に福田コレクションに加わった、若冲の《乗興舟》も公開。同作は、長さ9m超の絵巻であり、若冲が大典とともに、京から大阪へ下るために乗った舟からの眺めが版画で描き出されている。ぼかしやグラデーションといった版画表現ばかりでなく、風景とともに大典の漢詩にも注目したい。
さらに、若冲の初期から晩年にわたる優品も一挙公開。最初期の作品《蕪に双鶏図》を筆頭に、30点の若冲作品を展示するほか、若冲が影響を受けた中国人画家・沈南蘋(しん なんぴん)やその弟子・熊斐(ゆうひ)などの作品も紹介する。
加えて、若冲とほぼ同時期に京都で活躍した画家、曽我蕭白や円山応挙の作品も紹介。蕭白は、荒々しい筆致と大胆な構図で知られるものの、的確な対象の把握や細密な描写も特徴だ。一方、応挙は、綿密な観察に基づく写生をもとにした作品で人気を集めた。会場では、蕭白の《柳下白馬図》や応挙の《虎図》などを目にすることができる。
開館5周年記念
企画展「京都の嵐山に舞い降りた奇跡!! 伊藤若冲の激レアな巻物が世界初公開されるってマジ?!」
会期:2024年10月12日(土)~2025年1月19日(日)
会場:福田美術館
住所:京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町3-16
開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:12月3日(火)、12月30日(月)~1月1日(水・祝)
観覧料:一般 1,500円(1,400円)、高校生 900円(800円)、小・中学生 500円(400円)、幼児 無料
※障がい者および介添人1名まで 各900円(800円)
※( )内は20名以上の団体料金
※嵯峨嵐山文華館との共通券:一般 2,300円、高校生 1,300円、小・中学生 750円、障がい者および介添人1名まで 各1,300円
※12月3日(火)に、伊藤若冲《鶏図押絵貼屏風》の右隻・左隻を入れ替え
【問い合わせ先】
福田美術館
TEL:075-863-0606(代表)