約700鉢の“変化朝顔”を展示する特別企画 季節の伝統植物「伝統の朝顔」が、千葉・佐倉の国立歴史民俗博物館 くらしの植物苑にて、2021年8月3日(火)から9月5日(日)まで開催される。
「伝統の朝顔」では、夏の風物詩としておなじみの朝顔から、“変化朝顔”に着目する。変化朝顔とは、江戸時代以降に作り出されてきた、朝顔とは思えない変わった花形や葉形の朝顔のこと。
たとえば、朝顔といえば円形に花開くイメージだが、細かく切れた花弁を持つ品種や、桔梗のようなフォルムの変化朝顔など、「えっ!これが朝顔?」と思うような花々が登場。大輪の花や縞模様を描く花弁、“風鈴獅子咲”と名の付く垂れ下がるような花弁など、個性的な特徴を持つ約100系統、約700鉢の変化朝顔が、一堂に勢揃いする。公的機関としては、日本最大規模の展示となる。
朝顔は古くから多くの人々に親しまれてきた花で、特に江戸時代以降、文化・文政期、嘉永・安政期、明治・大正期など、繰り返し朝顔ブームが訪れた中で独創的な知識や技術を駆使して変化朝顔の様々な品種が作られるようになった。
しかし、大正期以降は大輪朝顔の栽培が盛んになる一方で変化朝顔の愛好家は徐々に減少。江戸期に起源を持ち、現存している変化朝顔の多くは、そんな中でも絶えず努力を続けてきた愛好家や研究者によって維持されてきたものだ。
ちなみに、「青水晶斑入弱渦柳葉淡藤爪覆輪采咲牡丹」など、変化朝顔につけられた特異な名称は、花の特徴を書き連ねたもの。葉の色、模様・質・形、茎の形、花の色・模様・花弁・咲き方・花弁の重ねを順番に記述し、必要に応じて付加していく命名法が採用されている。
尚、くらしの植物苑では“変化朝顔”の花の展示に加え、「外国人がみた変化朝顔」をテーマとしたパネル展示も実施。明治期に外国で紹介された変化朝顔について、そして2000年開催されたオランダでの変化朝顔の展示について紹介する。
【詳細】
くらしの植物苑特別企画 季節の伝統植物 「伝統の朝顔」
開催期間:2021年8月3日(火)~9月5日(日)
会場:国立歴史民俗博物館 くらしの植物苑
住所:千葉県佐倉市城内町117
休苑日:8月16日(月)・23日(月)・30日(月)
開苑時間:9:30~16:30(入苑は16:00まで)
※開花の特性上、午前中の早い時間が見ごろ。
なお、8月9日(月・休)~15日(日)は8:30~開苑。
料金:個人 100円
※高校生以下は入苑無料。
※障がい者手帳等保持者は手帳提示により、介助者と共に入苑無料。
※博物館の総合展示・企画展示の観覧は別途料金が必要。
※博物館の半券の提示で、当日に限りくらしの植物苑に入場可能。
※植物苑の半券の提示で、当日に限り博物館の入館料が割引となる。
【問い合わせ先】
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TEL:050-5541-8600