安藤忠雄の個展「時をつなぐ建築」が、東京・六本木のamanaTIGP(アマナティーアイジーピー)にて、2022年7月9日(土)から8月13日(土)まで開催される。

安藤忠雄と建造物の再生プロジェクト

「時をつなぐ建築」は、amanaTIGPでは初となる安藤の個展だ。本展にあわせて発表される新作『ANDO BOX VII』から写真作品4点、模型作品2点に加えて、安藤直筆のオリジナルドローイング、そして2019年に発表されたポートフォリオ集『ANDO BOX VI』から写真作品15点を展示する。

『ANDO BOX VII』で取り上げられるのは、17世紀に建設されたヴェネツィアの旧税関「プンタ・デラ・ドガーナ」と、18世紀のパリに建設され、21世紀初頭まで稼働していた商品取引所「ブルス・ドゥ・コメルス」、これら2つの歴史的建造物の再生プロジェクトだ。これらの建築物は、いずれも公的機関から現代美術館へとその機能を引き継いでいる。

安藤はその長いキャリアにおいて、歴史ある建物の再生に取り組み続けてきた。そこで試みられるのは、表層的な更新や付け足しといった新旧の融和ではない。新旧それぞれの空間を互いに対峙する独立した存在として捉え、それらを仲介し、対話する関係性を築くことで、再生へと繋いでゆく。ドローイング・プリントに緻密に描きこまれたディテールや、建築の再現模型からは、再生の試みにおける安藤建築の構造を見てとることができるだろう。

また、『ANDO BOX VI』から展示される写真群は、安藤が自身の活動のなかで追求してきた「建築の光」を自ら撮影した作品だ。安藤建築は、表層の装飾性に頼らない、コンクリート打放しの造形にあらゆる角度から光が差し込む点を特徴としている。本展では、時に「光の芸術」とも呼ばれる写真という表現媒体を介して安藤建築と向き合うことができる。

展覧会概要

安藤忠雄「時をつなぐ建築」
会期：2022年7月9日(土)〜8月13日(土)
会場：amanaTIGP(アマナティーアイジーピー)
住所：東京都港区六本木5-17-1 AXISビル 2F
営業時間：12:00〜18:00
定休日：日月祝
入場料：無料

【問い合わせ先】
amanaTIGP
TEL：03-5575-5004