企画展「理想の書物 ─英国19世紀挿絵本からプライヴェート・プレスの世界へ─」が、群馬県立近代美術館にて、2022年9月17日(土)から11月13日(日)まで開催される。
世界に先駆けて産業革命を成し遂げ、中産階級が台頭した18世紀末から19世紀にかけてのイギリスでは、読書の需要が高まることになった。技術革新と相まって、書物の出版量が劇的に増大するなか、美麗な挿絵を添えた書物も作られるようになった。
19世紀後半になると、書物は機械によって量産されるようになる一方、19世紀末にはウィリアム・モリスが設立したケルムスコット・プレスを筆頭に、改めて理想的な書物を作ろうとする試みが起こるようになる。プライヴェート・プレス運動と呼ばれるこの動きは、印刷術の黎明期であるルネサンス期や、さらに遡って中世の写本の研究のもと、美しく機能的で読みやすい出版物を育くみ、書物におけるひとつの理想型を作りあげることとなった。
企画展「理想の書物 ─英国19世紀挿絵本からプライヴェート・プレスの世界へ─」では、近代のイギリスで理想の書物を追求した動きを紹介。第1部では、美しい本作りの土壌を培った19世紀イギリスの挿絵本を中心に紹介する一方、第2部ではプライヴェート・プレスの出版物に光をあて、エドワード・バーン=ジョーンズ画による「ジェフリー・チョーサー著作集」などを展示する。
企画展「理想の書物 ─英国19世紀挿絵本からプライヴェート・プレスの世界へ─」
会期:2022年9月17日(土)〜11月13日(日)
会場:群馬県立近代美術館 展示室1
住所:群馬県高崎市綿貫町992-1 群馬の森公園内
開館時間:9:30〜17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(9月19日(月・祝)、10月10日(月・祝)は開館)、9月20日(火)、10月11日(火)
※10月12日(水)は本展開催の展示室1のみ休室
観覧料:一般 900円(720円)、大高生 450円(360円)
※( )内は20名以上の団体割引料金
※中学生以下、障害者手帳などの所持者その介護者1名は無料
【問い合わせ先】
群馬県立近代美術館
TEL:027-346-5560