オーストリア=ハンガリー帝国が栄華を極めていた1913年。イリスは、ヨーロッパの中心、ブダペストの高級帽子のブティック「レイター」で働くことを夢見てやってくる。その帽子店はそこは、亡くなった両親がのこしてくれた帽子店だ。しかし、現在のオーナー、ブリルは、彼女を歓迎せず追い返す。ブティックは、オーストリア皇太子も訪れるような華やかで憧れの場所なのだが、大きな闇も隠されていた。それは、店の裏でウィーンの王侯貴族に店の女性を捧げているという…。イリスには兄がいたことを初めて知るが、兄カルマンは伯爵殺しという大きな事件を起こしていた。彼女は失踪した兄を探し始めるが見つけることができない。そしているうちに兄とその仲間たちによる貴族への暴動が起こる。そしてイリスは第一次世界大戦前の欧州の混乱に巻き込まれていく。果たして、彼女は兄と出会うことができるのか?そして両親がのこしてくれたお店「レイター」が行きつく運命とは?