エンダースキーマ(Hender Scheme)が東京・蔵前に展開するオルタナティブスペース「隙間」では、水谷太郎の個展「淼/びょう」を、2023年4月8日(土)から16日(日)まで開催する。
水谷太郎(みずたに たろう)は、1975年東京生まれの写真家だ。20代でファッション誌やカルチャー誌を舞台に実験的な写真表現に取り組んだ水谷は、以後、ファッションフォトグラファーとして活躍。現在は、ファッション、音楽、コマーシャルなどの領域を軸に、写真と映像による表現に取り組んでいる。
水谷の個展「淼/びょう」では、2022年冬のドイツ・ベルリンで撮影した、未発表の新作を発表。絵画の画面を彷彿とさせる水面のモチーフは、波打つ運河に歪むイメージを、レンズを通して捉えたものだ。こうして得られたイメージに対して、水谷は、画面を反転させるという最小限の操作を施している。
写真という表現媒体は、具体的な対象を写しつつも、それではない何かへと変換する可能性を持っている。水谷の作品は、曖昧で不定形な画面を作りだすことで、現実と虚構にまたがる写真のイメージの両義性を提示するものだといえる。
水谷太郎「淼/びょう」
会期:2023年4月8日(土)〜16日(日)
会場:隙間
住所:東京都台東区蔵前3-11-2 1F
開廊時間:12:00〜19:00
観覧料:無料