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新田真剣佑にインタビュー、ハリウッドの現場で感じた“本物のプロの凄さ”『聖闘士星矢』実写映画化

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車田正美の原作漫画『聖闘士星矢』を、新田真剣佑主演でハリウッド実写映画化した『聖闘士星矢 The Beginning』が公開へ。テレビシリーズやアニメーション映画をはじめ、様々な形で35年以上にわたり愛され続けてきた『聖闘士星矢』が、ハリウッドの壮大なスケール感でスクリーンに登場する。

『聖闘士星矢 The Beginning』が初のハリウッド映画主演作となる新田真剣佑。世界各地から集結したという精鋭のキャスト・制作陣の中で、どのように“星矢”という役と向き合い、成長を遂げたのか。また、『聖闘士星矢 The Beginning』の撮影を経て、俳優としてどのように刺激を受けたのか、話を聞いた。

ハリウッドの現場に身を置いて

新田真剣佑 インタビュー|写真1

東映アニメーションにより製作される実写ハリウッド映画版『聖闘士星矢 The Beginning』。原作ファンからも注目が集まっていますね。

新田:『聖闘士星矢 The Beginning』は、原作とはまた異なるエンタメ作品に仕上がっています。『聖闘士星矢』を、もし原作に忠実に表現するならアニメの方が良いと思います。実写は原作をそのまま映像化してしまうと退屈になってしまうケースが多い。

実写版だから出来る突き抜けた部分がたくさんあるので、ハリウッド版ならではのクオリティ、世界観をぜひ堪能してほしいです。その視点で見て頂けると、原作ファンの皆さんにも満足していただける作品になっていると思います。

新田真剣佑 インタビュー|写真9

主人公の星矢を演じると決まった瞬間はどのように感じましたか。

新田:映画『聖闘士星矢 The Beginning』は、ハリウッドにスタッフ、キャストが集結して作り上げる大型作品。なおかつ全編英語で、主演と聞いて、もちろん嬉しい気持ちもありましたが物凄いプレッシャーでした。参加しているクルー、スタッフがみんな超一流であるだけでなく、1人1人が命を懸けて参加していて……プロしかいない本物の現場に、身の引き締まる思いでした。

プロしかいない本物の現場。緊張感が凄そうです。

新田:冗談抜きで毎日不安で吐きそうでした。本当に実力のあるプロしかいない現場にぽん、と立たされて。毎日不安で監督にも「不安です」と話していたのですが、監督は「大丈夫」「気にするな」しか言わないですし……。ただただ自分の未熟さと、プロの凄さを感じた現場でした。生涯こういう現場にいたいと思いましたし、宝物のような経験になりました。

新田真剣佑 インタビュー|写真2

ハリウッドの現場と日本の現場を両方とも経験してみて、どのような違いを感じましたか。

新田:時間とお金のかけ方、そしてスタッフの気合でしょうか。僕はやる気だけはいつも人一倍自信があって、「負けた」と思ったことが今まで一度もなかった。でも、もしかしたら今回は負けているかもしれない、と思う程でした。殺気に近いパワーで毎日毎日ぶつかってくるスタッフ・クルーに囲まれて、刺激的でした。自分でもびっくりするくらい台本を何回も読みましたし、俳優として駆け出しの頃に引き戻されたような感じがしましたね。

周囲のスタッフやクルーが全力でぶつかってくる分、新田さんも全力で挑まれたということですね。

新田:そうですね、本当に遠慮なくぶつかっていきました。気付いたことはすぐ意見しましたし、それはどんなポジションにいる人もそうでした。そういった気概のあるチームだからこそ良い作品を作ることができるのだと思います。

“星矢らしい”アクションの追求

新田真剣佑 インタビュー|写真8

今回は、マーベル映画『シャン・チー/テンリングスの伝説』でもスタントを手がけたアンディ・チャンさんがスタント・コーディネーターとして参加しています。アンディさんとはどのようなやり取りをされましたか。

新田:まず、アンディ率いるアクションチームがたくさんの動きを提示してくれて、その中から「星矢のアクション」に一番近いものを選んでいきました。「より時間を費やして、より良いものを作ろう」という考えのチームだったので、ディスカッションにも結構時間をかけていますし、準備には1カ月かけています。今まで経験した日本のアクションの現場だと、どうしても時間を取るのが難しくて撮影の合間を縫ってアクション練習をすることが多かったので、今回は恵まれた環境だったと感じています。

新田真剣佑 インタビュー|写真4

「星矢のアクション」に近い動きというと、どのような動きでしょうか?

新田:まず星矢の対戦相手がたくましい相手ばかりなので、スピードとテクニックで相手を上回らなければなりません。どんなに強そうな相手が来ても、“星矢なら勝てる”という説得力が必要でした。

星矢のスタイルは、自分のバネを生かして、攻撃を避けながら確実に急所を狙って倒していく、という戦い方がメイン。劇中で星矢が「Don’t dance around!」と相手に言われる場面がありますが、まさにダンスをしているかのような素早い動きと正確な技術を意識しました。

「星矢のアクション」を演じるにあたり、どのようにトレーニングをしましたか?

新田:撮影の1カ月程前からブダペストに行って、週5日でアクショントレーニングをしていました。ジムも週7日行っていましたし、体作りもしつつトレーニングしつつ……。

週5日でトレーニングとなると、なかなかハードだったのではないでしょうか。

新田:毎日筋肉痛でした。トレーニング期間があったおかげで、その時できるベストな状態には持っていくことができたと思います。

聖衣をまとい星矢が聖闘士になる瞬間

新田真剣佑 インタビュー|写真10

トレーニングを経て、「星矢のアクション」を身につけた新田さん。聖闘士になるために鍛錬を積む星矢の姿と重なります。

新田:星矢は物語が進むにつれてどんどん成長していきますよね。自分を追い込んで鍛えていく中で、「今の自分にとって何が一番大切で、何を守らなければいけないのか」を見つめ直していく過程が描かれています。鍛錬を経て“本当の使命“を見つけた時にやっと自分の力を発揮することができる。目標に到達するまでに努力を重ねる星矢の姿はかっこいいですよね。星矢は成長を見守りたくなるような、応援したくなるようなキャラクターだと思います。

新田真剣佑 インタビュー|写真6

“聖闘士”と認められた者だけが身に纏う事が許される“聖衣(クロス)”。実際に聖衣をまとって聖闘士になってみて、いかがでしたか。

新田:「来たー!」と思いました(笑)。星矢が聖衣を着たところからクライマックスに突入していくこともあり、ワクワクするシーンに仕上がっています。スタッフやクルーもみんな少年のように歓声を上げながら撮っていたシーンですね。

聖衣の着心地は?

新田:良い素材を使ってこだわって作って頂いたので、非常に動きやすかったです。

映画『聖闘士星矢 The Beginning』は、“ハリウッド”で、なおかつ“実写化”という点でも注目を集めています。観客の皆さんにはどのようなところを見てほしいですか。

新田:それこそ、生きている人間が聖衣をまとうことができた。そして、その瞬間をハリウッドのクオリティで映像化することができた、という点に僕はとても満足していて。『聖闘士星矢 The Beginning』ならではの圧倒的なスケール感を体感してほしいです。

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