展覧会「顕神の夢 ─幻視の表現者─ 村山槐多、関根正二から現代まで」が、福岡の久留米市美術館にて、2023年8月26日(土)から10月15日(日)まで開催される。川崎市岡本太郎美術館などでも開催された巡回展だ。
展覧会「顕神の夢 ─幻視の表現者─ 村山槐多、関根正二から現代まで」は、人知を超えた「何か」の訪れにより得た、霊的な体験を創作源とする表現者に着目するもの。近代から現代にかけての日本の作家51人を取り上げ、超越的な存在との関わりという視点からその表現を見直してゆく。
全5章のうち、たとえば第3章「内的光を求めて」では、いわば不可視の光という、心に浮かんだ内的なものに着目。表現者は、自身の心の裡のみに感じられる光を他者にも見えるようにするため、これを色彩に変え、絵画化することになる。横尾龍彦の《龍との闘い》では、自身の内側にうごめく情動が龍として表現される一方、奏者としての一面を持つ石塚雅子の《迦陵頻伽》では、見えざるものからもたらされた響きが画面にあらわれているといえる。
また、第4章「神・仏・魔を描く」では、表現者が直接的に感得した神仏のイメージから生み出された作品を紹介。神仏のヴィジョンを図像化するとき、そこには表現者の内面もまた投影される。たとえば、牧島如鳩(まきしま にょきゅう)の《魚籃観音像》には、観音像を中心に、天女やマリア、天使が同画面に描かれている。そこには、仏教やキリスト教、神道にも通じていた牧島独自の図像があらわされているのだ。
展覧会「顕神の夢 ─幻視の表現者─ 村山槐多、関根正二から現代まで」
会期:2023年8月26日(土)〜10月15日(日) 会期中に展示替えあり
[前期 8月26日(土)〜9月10日(日) / 後期 9月12日(火)〜10月15日(日)]
会場:久留米市美術館 2F
住所:福岡県久留米市野中町1015
開館時間:10:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(9月18日(月・祝)、10月9日(月・祝)は開館)
入館料;一般 1,000円(800円)、65歳以上 700円(500円)、大学生 500円(300円)、高校生以下 無料
※前売券(700円)は、会期1か月前より、チケットぴあ(Pコード 686-435)、ローソン各店(Lコード 86704)にて販売
※( )内は15名以上の団体料金
※障害者は手帳の提示により、本人および介護者1名無料
※上記料金にて石橋正二郎記念館も観覧可能
【問い合わせ先】
久留米市美術館
TEL:0942-39-1131