企画展「アンティーク着物の魅力再発見! 大正の夢 秘密の銘仙ものがたり」展が、東京の弥生美術館にて、2023年9月30日(土)から12月24日(日)まで開催される。
「アンティーク着物の魅力再発見! 大正の夢 秘密の銘仙ものがたり」展は、大正時代から昭和時代初期にかけて流行した、「銘仙(めいせん)」の着物を紹介する展覧会だ。ポップな色と斬新なデザインを特徴とする銘仙約50点を、当時のコーディネートを再現して紹介する。
銘仙とは、絹の着物地のひとつであり、女性の普段着の着物に用いられた。鮮やかな色合いと大胆な柄を特徴とする銘仙は、絹製品としては安価であったため、女学生の通学服や若い女性の外出着などとして人気を集めている。しかし、昭和30年代には、洋装が広く定着したことを背景に、ほぼ生産が中止されることになった。
銘仙の特徴のひとつが、柄を近くで見ると、輪郭線がかすれ、織りの線がギザギザしている点。これは銘仙が、仮織りして型で染めたのち、ほぐして織り直すという、絣(かすり)織りの方法で作られるためだ。色鮮やかで大胆なデザインであっても布地によく馴染むのは、銘仙の織り方に由来する表情ゆえである。
本展では、大正時代から昭和時代初期にかけて人気を集めた銘仙の着物を、日本の伝統文様をアレンジした「ネオクラシック」、西洋文化の影響を受けたロマンティックな「ガーリッシュ」、クールな幾何学模様の「ジオメトリック」、そして大胆な柄による「キッチュ」の4つのカテゴリーに分けて展示。着物だけではなく、当時の帯や小物を使ったコーディネートで楽しむことができる。
企画展「アンティーク着物の魅力再発見! 大正の夢 秘密の銘仙ものがたり」展
会期:2023年9月30日(土)〜12月24日(日) 展示替えあり
[前期 9月30日(土)〜11月12日(日) / 後期 11月15日(水)〜12月24日(日)]
会場:弥生美術館 1〜2階
住所:東京都文京区弥生2-4-3
開館時間:10:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(10月9日(月・祝)は開館)、10月10日(火)、11月14日(火)
入館料:一般 1,000円、高校・大学生 900円、小・中学生 500円
※竹久夢二美術館とあわせての料金
【問い合わせ先】
弥生美術館
TEL:03-3812-0012