展覧会「あつまれ！ どうぶつの模様」が、東京の文化学園服飾博物館にて、2024年12月5日(木)から2025年3月5日(水)まで開催される。

動物の模様に着目して各地の衣服を紹介

鳥や獣といった動物は、さまざまな地域で衣服の模様として取り入れられてきた。展覧会「あつまれ！ どうぶつの模様」では、世界各地の衣服に表された動物の模様に着目し、そこに込められた意味を探ってゆく。

人間はどのように動物を捉えたのか

動物をモチーフとした模様からは、それぞれの民族がどのように動物を捉えているのかを垣間見ることができる。実際、空を自在に飛ぶ鳥や勇猛な獣など、人間にはない能力を持つ動物には、畏敬の念や神秘性を感じ、願いを込めて模様に取り入れることがある。また、現実には存在しない架空の動物を生みだし、縁起の良い存在として服にあしらうこともあるのだ。

人間の身近に生きる“陸の動物”

こうした視点から、たとえば「陸の動物」では、水牛をモチーフとしたインドネシアの掛布などを紹介。陸上で生きる人間にとって、陸の動物には身近な存在が多い。会場では、動物への情愛、憧れ、謝意、崇拝、畏怖といった思いを模様に込めた、各地の装いを目にすることができる。

憧れの対象となった“空の動物”

また、「空の動物」では、鶴を表した日本の打掛や、蝶のモチーフをあしらったイギリスのウェディング・ドレスなどを展示。人間は、大空を飛び回り、鮮やかな羽根を持つ鳥たちに憧れを抱いてきた。こうして神秘の力を持つと考えられた、空の生き物の模様には、長寿や栄華、魔除けといった意味合いが込められたのだ。

神と人間を繋ぐ“空想の動物”

さらに、「空想の動物」では、人間の想像力から生まれた生き物に着目。こうした架空の生き物は、神と人間を繋ぐ存在と捉えられ、信仰の対象となった。本展では、エジプトのアヌビス神やネクべト神をあしらったテキスタイルなどを紹介する。

展覧会概要

展覧会「あつまれ！ どうぶつの模様」
会期：2024年12月5日(木)～2025年3月5日(水)
会場：文化学園服飾博物館
住所：東京都渋谷区代々木3-22-7 新宿文化クイントビル 1F
開館時間：10:00～16:30
※12月20日(金)、2月14日(金)は19:00閉館
※入館はいずれも閉館30分前まで
休館日：日曜日、祝日、12月27日(金)～1月5日(日)
入館料：一般 500円(400円)、高校・大学生 300円(200円)、小・中学生 200円(100円)
※( )内は20名以上の団体料金
※障がい者および付添者1名は無料

【問い合わせ先】
文化学園服飾博物館
TEL：03-3299-2387