ここでぜひ味わってみてほしいのが、季節ごとに美しい風景と出会える旅のように、旬の果物を捕まえる旅をしてほしいという願いを込めた「アフタヌーンティー “ボヤージュ”」。その時期に旬を迎えるフルーツを主役に、果物そのものの美味しさを堪能できるパフェ、スイーツ、セイボリーが展開される。
今回味わったのは、秋に旬を迎える“ぶどう”が主役の「アフタヌーンティー “ボヤージュ” ラ セゾン デ レザン(Afternoon Tea “VOYAGE” La saison des raisins)」。イチオシは、シャインマスカット、クイーンルージュ(R)、ナガノパープルを使用した「3種のぶどうのパルフェ」だ。ポートワインのジュレやミルクアイスクリームなどと共に、大粒のぶどう3種の食べ比べを楽しめる。
スイーツやセイボリーと共に提供される紅茶にも注目。フランス名門ブランド「ダマンフレール」の紅茶14種類の中からチョイス可能だ。テーブルに置かれた大きなトランクの中には、ミニサイズの紅茶缶がぎっしりと敷き詰められている。「実際に香りを試して、好みの茶葉を選んでほしい」という粋な計らいが嬉しい。
雲南紅茶とキームン紅茶をブレンドしたダージリンティーのような味わいの「メランジュキャラバン」、桜やローズの華やかな香りを楽しめる緑茶ベースの「プランタンエターナル」の2つのブレンドは、「大阪ステーションホテル、オートグラフコレクション」でしか味わえないフレーバーとなっているので、ぜひ味わってみて。
〈アフタヌーンティー〉
提供場所:29階 ザ ロビーラウンジ(THE LOBBY LOUNGE)
提供時間:昼 12:00~14:30(L.O.14:00)、15:00~17:30(L.O.17:00)※2部制/夜 19:00~21:30(L.O.21:00)
料金:昼 10,000円、夜 12,000円
※料金はサービス料込。
※3日前12:00までの予約制。
「大阪ステーションホテル」では、各フロアに1部屋ずつしかない「スペシャリティスイート」や、大阪城の絢爛豪華な「奥御殿の大広間」に見立てた37階の「ザ スイート」のほか、38階のスペシャリティ、34階から37階のシーニック、30階から33階のシグネチャーにそれぞれ「アリュールキング」や「キング/ツイン」、「コーナー」といった客室を用意。
なお1階エントランスから階数が上がるにつれて未来に近づくというホテルデザインにちなみ、30階から38階の客室では「旅の余韻に浸る雲上の客室」をコンセプトにしている。
客室デザインには、わび茶の大成者として知られ、戦国時代から安土桃山時代にかけて活躍した堺出身の千利休の思想「見立ての心」をもとに、日本ならではの伝統や鉄道の歴史を未来に繋ぐデザインを採用。たとえば、客室の番号は鉄道信号機の合図灯、ドアノブはブレーキハンドル、アメニティボックスに配したグラフィックは切符の切り口である鋏こん(きょうこん)といった具合に、駅や鉄道らしさを随所に散りばめた。
大きな窓からは、大阪の街並みを臨めるのがポイント。眼下にある大阪駅の様子をはじめ、大阪市街、兵庫や京都方面へと走る大阪環状線やJR各線、阪急電鉄の電車を眺めることができる。夜になると、ビルの灯りや電車などにより、キラキラと光る夜景が広がる。
各部屋には、ウェルカムティーセットとして「飲むだし」、大阪の“飴ちゃん”文化を楽しめる「黄金糖」、無料で楽しめる冷蔵庫内のドリンクの1つで、ホテルオリジナルの純米大吟醸「ええじかん」などを用意。大阪の夜景と共に、客室内での晩酌もおすすめだ。
アメリティ類も充実。ヘアブラシや歯ブラシ、カミソリなど、木のぬくもりが感じられる“脱プラ”素材でできたアイテムが勢揃いする。形の異なるボックスに入れられた各アイテムは、まるでパズルのように組み立てられてアメニティボックスの中にぴったりと納まっている。
荷物を置き、一息ついた後は29階にある「ザ ステーションスクエア(THE STATION SQUARE)」へ。駅前広場を着想源とした象徴的な空間となっており、思い思いに過ごすことができる。ベンチに腰掛ければ、まるで発着する電車を待っているかのような気分も味わえる。
正面には、世界的なアーティストのマーティン・バースによるアート時計を設置。休みなく作業を続ける清掃員が、1分ごとに長針・短針を消しては描いてを繰り返し、駅前広場にいる者に時間を知らせてくれる。