展覧会「堀内誠一展 FASHION・FANTASY・FUTURE」が、2025年1月22日(水)から4月6日(日)まで、東京・立川のプレイ ミュージアム(PLAY! MUSEUM)にて開催される。
堀内誠一は、戦後間もない1947年、家族を支えるために14歳の若さで伊勢丹百貨店の宣伝課に就職したことからデザイナーのキャリアをスタート。26歳の時に絵本「くろうまブランキー」を出版し、以後も絵本作家として「ぐるんぱのようちえん」や「たろうのおでかけ」といった人気作を世に送り出した。
雑誌「anan」や「BRUTUS」、「POPEYE」のロゴを手掛けたことでも知られており、なかでも「anan」は1970年の創刊当初からアートディレクターを務めたほか、雑誌のコンセプト作りや編集にも深く携わった。
「堀内誠一展 FASHION・FANTASY・FUTURE」は、そんな堀内誠一の多岐にわたる制作活動を振り返る展覧会。堀内が手掛けた「anan」に焦点を当てる「FASHION」展、堀内が残した絵本の世界観を楽しむ「FANTASY」展、堀内を敬愛する100人が各々の好きな作品を紹介する「FUTURE」展の“3つの堀内誠一展”が同時に開催される。
「FASHION」展は、創刊から49号まで堀内がアートディレクターを務めたファッション雑誌「anan」にフォーカス。ファッションだけでなく、音楽や食、旅行などあらゆる分野をヴィヴィッドな誌面で伝えた堀内の雑誌作りは、当時革新的なものだったという。
会場では、創刊1周記念号(26号)の全ページを30メートルの長さにわたり紹介するほか、「身にまとう」「脱ぐ」「リズムをとる」といった8つのキーワードをもとに、全49冊を再構成した展示を行う。
「FANTASY」展では、代表作「ぐるんぱのようちえん」や「オズの魔法使い」など、堀内が描いた9つのファンタジーな絵本作品を大空間に展示。光や音の演出とともに、たくさんの絵本原画や、高さ3メートルの大きな絵本を目にすることができる。
展示スペースの中央には、絵本「ぐるんぱのようちえん」の祝祭的な広場が登場。愛らしいぐるんぱ像の周りには堀内作品や堀内がお気に入りだった100冊以上の絵本が用意されており、その場で手に取って読むことも可能だ。
「FUTURE」展には、俳優の佐野史郎や秋川リサ、絵本作家のスズキコージ、エッセイストの松浦弥太郎など、堀内を敬愛する約100人が参加。それぞれがお気に入りの作品を紹介し、堀内から受け取ったものを未来へ伝えたい言葉とともに展示する。