2010年10月15日から、ロンドンのバービカン・センター(Barbican Centre)にて、日本のファッションの30年を振り返る、「Future Beauty: 30 years of Japanese Fashion」展が開催される。
ファッション・プレスでは10月14日に行われたプレビューをもとに、日本でも注目を集める同展覧会をいち早くレポート。
この「Future Beauty」展は、1970年代の高田賢三や三宅一生や、1981年にパリ・デビューした川久保玲や山本耀司を筆頭に、世界から注目を集め続けて来た日本のファッションを多角的に検証する展覧会としては、過去最高規模のものになる。展示は京都服飾文化研究財団(KCI)が所有する約100点の衣装や、写真・映像などから構成され、見応えたっぷりだ。
展示は2部で構成されている。第一部は「De-Construction / Re-Construction (解体と再構築)」というタイトルで、日本のデザイナー達が西欧のファッションの世界に持ち込んだ4つのコンセプトごとに、過去の日本のファッションを再検証するもの。
第一のテーマは「In Praise of Shadows(陰翳礼賛)」。80年代前半のコムデギャルソン(Comme des Garçons)やヨウジヤマモト(Yohji Yamamoto)のコレクションに始まる、黒を中心とし、破れやほつれを意図的に施した「Beggar Look」と言われたスタイル。既存のファッションに対するアンチテーゼとして、以降現在まで絶大な影響を与えてきた。
「Flatness(平面性)」では、西欧的な衣服構成から解放され、平面的構成を自由に操った日本人のデザイナーを取り上げる。筆頭はもちろんイッセイ ミヤケ(ISSEY MIYAKE)だ。