「ファッションとアート 麗しき東西交流」展が、2017年4月15日(土)から6月25日(日)まで横浜美術館にて開催される。
本展では、明治維新後の19世紀後半から20世紀前半のファッションと美術に焦点を当て、東西の文化交流によって生まれた当時の人々の美意識を反映する、美しいドレスや装飾品を中心に、工芸品、絵画など計約200点が紹介される。
みどころは、世界屈指のドレスコレクションを有する京都服飾文化研究財団(KCI)が提供するドレスの数々だ。とりわけ、日本の文化にインスピレーションを得て制作された有名メゾンのピースは必見。蒔絵を思わせるような金糸の菊の紋織を施したシャネルのコートや、和服の形状を踏襲したジャンヌ・ランヴァンのコートなどが展示される。
19世紀後半のジャポニスムブームの影響が現れた、テーブルウェアやアクセサリーといった調度品も見ものだ。これら工芸品の展示によって、服飾を含めた当時の生活文化を広く知ることができる。
日本文化が西洋へと波及した一方で、西洋の文化も日本へ大きな影響をもたらした。とくに、女性のファッションの洋風化は、皇族や華族から始まったと言われており、その最高峰として紹介される昭憲皇太后が着用した大礼服は展示の目玉だ。3メートル近いトレーンを引く豪華なドレスは、当時の洋裁の縫製技術を尽くして制作されたもの。大小の菊花が日本刺繍で施され、まさに和と洋の融合が現れた大作である。
19世紀後半の画家たちが描いた絵画には、当時の服飾文化を詳しく見ることができる。日本の画家が描いた西洋風の装身具を身に着けた女性画や、西洋の画家が描いた日本の着物を纏った女性像など、絵画作品も展示される。当時の絵画を、本物のドレスや工芸品と見比べることができるのも、本展覧会ならではの楽しみかもしれない。
「ファッションとアート 麗しき東西交流」展
期間:2017年4月15日(土)~6月25日(日)
会場:横浜美術館
住所:神奈川県横浜市西区みなとみらい3-4-1
TEL:045-221-0300
開館時間:10:00〜18:00(入館は17:30まで)
※5月17日(水)は20:30まで。(入館は20:00まで)
休館日:木曜日、5月8日(月) ※ただし5月8日(月)は開館。
入館料:一般 1,500(1,400)円/大・高生 900(800)円/中学生 600(500)円/65歳以上 1,400円(要証明、美術館券売所のみ対応)
※( )内は20名以上の団体料金、要事前予約。
※小学生以下無料。
※毎週土曜日は、高校生以下無料(要生徒手帳、学生証)。
※障害者手帳持参者および付添1名は無料。
※本展チケットで観覧当日に限り、横浜美術館コレクション展も観覧可能。
※その他の割引料金については別途問い合わせ。
前売り:一般 1,300円/大・高生 700円/中学生 400円/先行ペア券 1セット2枚で2,000円(先行ペア券販売期間は2017年1月15日(日)~2月14日(火))
※前売券販売期間は2017年2月15日(水)~4月14日(金)。
※チケットは横浜美術館、セブンチケットにて取り扱い。
■シンポジウム「ファッションとアートにみる東西交流の諸相」
日時:5月27日(土) 13:30~16:30
会場:レクチャーホール
定員:240名
参加費:無料、先着順
■講演会「日本のジュエリーの歴史と美-近代髪飾り、帯留め、指輪など」
日時:4月22日(土) 14:00~15:30
会場:レクチャーホール
定員:240名
参加費:無料、先着順
■「夜の美術館でアートクルーズ」
日時:5月20日(土) 19:00~21:00
会場:企画展展示室
対象・定員:18歳以上・60名(事前申込、先着順)
参加費:3,000円
■キュレーターズ リレー・ギャラリートーク
4月28日(金)、5月12日(金)、5月19日(金)、5月26日(金)、6月9日(金)
会場:企画展展示室
参加費:無料(当日有効の観覧券が必要)