「巨匠たちのクレパス画展 ―日本近代から現代まで―」が東京・新宿の東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館にて2018年7月14日(土)から9月9日(日)まで開催される。
「巨匠たちのクレパス画展 ―日本近代から現代まで―」では、クレパス開発と普及に関わった画家・山本鼎や、岡本太郎、梅原龍三郎、小磯良平、熊谷守一、猪熊弦一郎など、100人超の近代画壇の巨匠が描いた、知られざるクレパス画の名作約150点を紹介する。
クレヨンとパステルのメリットを生かした画材・クレパスは、画面によく定着し、伸びやかで発色が良いだけでなく、混色や塗り重ね、ひっかくなどの幅広い表現が可能な優れた画材。子供向けのイメージが定着しているが、油絵具の入手が困難だった第二次世界大戦直後の画家達にとっては、独自な絵画表現に使用できる画材として捉えられていた。
岡本太郎の《鳥と太陽》は、ダイナミックな鳥と繊細な陰影で描かれた太陽が、シンプルながらもインパクトを残す作品。一方《虫》は、塗り重ねや混色で鮮やかな色彩表現を見せている。
油彩や水彩とは異なるオリジナリティを油彩に見出していた猪熊弦一郎の《顔》は、女性とバナナを描いた絵画。クレパスならではのこっくりとした発色を巧みに使い、表情豊かに仕上げている。
その他、精巧なタッチの山本鼎による風景画《江の浦風景》や、花を優雅に描いた三岸節子の 《花Ⅰ》、熊谷守一の《裸婦》、舟越桂の《習作》など、画家によって異なる多彩なクレパスの表現を見比べながら楽しめる。
また、クレパス誕生のエピソード、社会背景、歴史の紹介や、懐かしい商品のパッケージ、最多色700色のクレパスなどの展示も行い、クレパスの魅力に迫る。展示室の外にはクレパスを体験できるコーナーを設置し、自由に画用紙に絵を描くこともできる。
巨匠たちのクレパス画展 ―日本近代から現代まで―
会期:2018年7月14日(土)~9月9日(日) ※月曜休館(ただし7月16日は開館、翌17日も開館)
会場:東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館
住所:東京都新宿区西新宿1-26-1 損保ジャパン日本興亜本社ビル42階
開館時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)
料金:一般 1,000(800)円、大学・高校生 700(500)円、65歳以上 800円、中学生以下無料
※()内は前売および20名以上の団体料金
※前売券は4月24日(月)から7月13日(金)まで販売。
※身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保険福祉手帳を提示の場合、本人とその付添人1名は無料。被爆者健康手帳を提示の場合、本人のみ無料。
【問い合わせ先】
TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)