企画展「アジアにめざめたら:アートが変わる、世界が変わる 1960-1990年代」が、東京国立近代美術館にて開催される。会期は、2018年10月10日(水)から12月24日(月・休)まで。
左)ジム・スパンカット《ケン・デデス》1975/1996年 ナショナル・ギャラリー・シンガポール蔵
右)ワサン・シッティケート《私の頭の上のブーツ》1993年 作家蔵 撮影:マニット・スリワニ チプーン
「アジアにめざめたら」展は、アジアの現代アートをかつてないスケールで紹介する展覧会。日本をはじめ、韓国や台湾、中国、香港、インドネシア、シンガポール、インドまで、幅広いアジアの地域を対象に、アジア各地の現代アートの黎明期である1960年代から1990年代までの作品に焦点を当てた展示を行う。
パブロ・バエンス・サントス《マニフェスト》1985-87年 ナショナル・ギャラリー・シンガ ポール蔵
会場では、10を超える国と地域の90組以上の作家による約140点の作品を公開。その表現媒体も、 絵画から彫刻、写真、映像、パフォーマンスまで、実に多様だ。植民地支配からの独立と急速な近代化、ベトナム戦争など、大きな変化を迎えていたアジアの激動の30年間を背景に、そんな時代だからこそ生まれ得たパワフルな作品たちを、「美術」「都市」「連帯」の3つのキーワードに分けて紹介する。
ジム・スパンカットによる《ケン・デデス》は、古代ジャワの女神ケン・デデスの胸像と、ジーンズ姿の半裸の女性像のイメージが無理やり縫合された作品。不自然さや戸惑いを感じずにはいられないこの作品は、インドネシアに存在する様々な異文化やアイデンティティの衝突を連想させる。
ナリニ・マラニ《ユートピア》1969/1976年 作家蔵 Courtesy of the Artist and Vadehra Art Gallery
インド出身のナリニ・マラニによる映像作品《ユートピア》は、二面プロジェクションで都市の矛盾を表現している。一方では、明るい色彩で抽象的に表現されたユートピアのような”理想の都市”を、もう一方では、寂しげなモノクロームでビルの窓から外を見つめる女性の姿を捉えた”現実の都市”を表している。
【詳細】
企画展「アジアにめざめたら:アートが変わる、世界が変わる 1960-1990年代」
会期:2018年10月10日(水)〜12月24日(月・休)
会場:東京国立近代美術館 1階 企画展ギャラリー
住所:東京都千代田区北の丸公園3-1
開館時間:10:00〜17:00(金・土曜は20:00まで)
※入館は閉館の30分前まで。
休館日:月曜日(12月24日は開館)
観覧料:一般 1,200(900)円、大学生 800(500)円
※( )内は20名以上の団体料金。いずれも消費税込。
※高校生以下および18歳未満、障害者手帳の携帯者とその付添者(1名)は無料。
※本展の観覧料で入館当日に限り、同時開催の所蔵作品展が入場無料。
※11月3日(土・祝)は無料観覧日。
【問い合わせ先】
ハローダイヤル
TEL:03-5777-8600