NANZUKAは、田名網敬一のカラフルなペインティングや、ディオール(DIOR)の2019年メンズプレフォールコレクションにも登場した「セクシーロボット」を手掛ける空山基の作品を展示し、独自の世界観を展開した。
目当てのギャラリーを目掛けて行くのも良いが、会場内を歩いているとランダムに作品と出会える点が「アート・バーゼル香港」の大きな魅力。ダイナミックなスカルプチャーや繊細な色使い、抽象表現、アジア圏のアーティストによる独特なタッチのペインティングなど、コレクター気分で自分のお気に入りアートを探しながら、気軽に歩き回るのも楽しい。
「アート・バーゼル香港」の他、「アートセントラル」も香港の「アートマンス」において見逃せないイベント。「アートセントラル」は、香港、日本、韓国、オーストラリアなどアジアパシフィックのギャラリーを中心としたアートフェア。2019年は、3月27日(水)から3月31日(日)まで、香港島・中環スターフェリー乗り場から歩いてすぐの、セントラルハーバーフロントにて開催された。
「アート・バーゼル香港」とは異なるラインナップの作品を見ることができるので、日を分けて「アート・バーゼル香港」「アートセントラル」両方をまわるのがおすすめだ。
若くダイナミックなアーティストから、有名なアーティストまで、パワフルなラインナップを揃える「アートセントラル」は2019年で5回目の開催。アート作品展示の他、パフォーマンス、大規模なインスタレーション、講演会なども行われる。2019年は、107のギャラリーが22ヶ国から出展し、そのうち30以上のギャラリーは初出展となる。日本からは、AF LABO、Gallery Art Composition、Gallery KOGURE、IMAギャラリー、鎌倉画廊、テヅカヤマ ギャラリー(TEZUKAYAMA GALLERY)、MARUEIDO JAPANなどのギャラリーが出展した。
会場内には、草間彌生のかぼちゃのスカルプチャーや、陶器でできたドレス、一見毛沢東の平面的な肖像画に見えるが、近くで見ると立体的な兵隊の人形を並べたモザイクアートであることがわかる作品など、ユーモアにあふれたアート作品が目白押し。油彩ならではの立体感を生かした抽象画や、ビーズ刺繍で少女マンガのようなモチーフを描いた作品、シュールな世界観の絵画、日本画の繊細なタッチを思わせる絵画なども思わずじっくり見たくなる作品だ。
また、中には、コラージュや反復的な転写でキャラクターを描いたファニーな絵画も。KAWSがスヌーピーを描いた10枚の連作《Man's Best Friend》も登場。
アートの他、スワロフスキー(SWAROVSKI)やディプティック(diptyque)もブースを出展した。ディプティックでは、それぞれのフレグランスの背景にあるストーリーと香りを紹介。視覚からも嗅覚からも、フレグランスの世界を楽しむことができる。