(※3)ストーリーテリング…伝えたい思いやコンセプトを、ストーリー仕立てにすることで、聞き手に強く印象付ける手法のこと。
その後トーマシンさんは、10代の若さでハリウッドデビューに仲間入りしています。世界中の若者たちがハリウッドを夢見る中で、この大きなチャンスを掴めた一番のキーは何だと思いますか?
私は本当にラッキーなんだと思います。正直どうやって自分がこれまでのキャリアを築けたのか、そして『ジョジョ・ラビット』では何故エルサ役をいただけたのかということは、自分でもよく分からないことなのです。ただもし言葉で説明するなら、これは“幸運の連鎖”なのかなって。
私はもちろんこれまでも一生懸命に演じてきましたし、この仕事が大好きで生きる上でのパッションにもなっています。それと同時に、現場には常に素晴らしいチームに恵まれていて、沢山の人々が私を支えてくれました。つまり、そういった私をとりまく“プラスの要素”が組み合わさり、自分ひとりでは見れなかった景色を見せてくれているのかもしれません。今私が置かれているこの環境には感謝しかないですね。
2020年にはエドガー・ライト監督のスリラー映画『Last Night in Soho(原題)』の主演にも抜擢されています。今後、ご自身で挑戦してみたいと思っている役柄はありますか?
私実は、ずっと前からエイリアンになってみたいんです!エイリアンとかエルフとか、そういったヘンテコで気味悪がられているものって、何故か分からないけど凄く興味があるんですよね。後はこの考えに賛成してくれるいい感じの監督と役者さんを集めれば、この夢は叶うと思うんです!(笑)
(笑)。そんなお茶目な一面もあるトーマシンさんですが、将来的にはどんな俳優になりたいと考えていますか?
すごくいい質問ですね。先にも述べましたが、私はこの仕事を通して、人に影響力を与える作品に携われること、そしてこんなに素晴らしい方法で自分を表現できるという恵まれた環境に感謝しかないんです。それは今だけではなく、これから先様々なキャリアを積んだ後にも、そのことを決して当たり前に思ってはいけないし、感謝できる人間でありたいと考えています。
そしておそらく作品によっては、私の演じ方や見せ方が変わることもあると思う。それでも、常に仕事に楽しさを見出していたいし、演じるという事に対する情熱を保っていたいと思っています。
<人物詳細>
トーマシン・マッケンジー
2000年、ニュージーランド・ウェリントン生まれ。
サンダンス映画祭でプレミア上映されたデブラ・グラニック監督の『足跡はかき消して』(18・未)で、インデペンデント・スピリット賞にノミネートされ、ナショナル・ボード・オブ・レビューのブレイクスルー・パフォーマンスに選ばれる。Netflix配信の『キング』(19・未)では、ティモシー・シャラメやロバート・パティンソンと共演。2020年には、エドガー・ライト監督新作『Last Night in Soho(原題)』の主演として出演する。(全米公開予定)
映画『ジョジョ・ラビット』
公開日:2020年1月17日(金)
監督・脚本:タイカ・ワイティティ
出演:ローマン・グリフィン・デイビス、タイカ・ワイティティ、スカーレット・ヨハンソン、トーマシン・マッケンジー、サム・ロックウ ェル、レベル・ウィルソン他
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
第二次世界大戦下のドイツ。心優しい10歳の少年ジョジョは、空想上の友だちであるアドルフ・ヒトラーの助けを借りながら、青少年集団ヒトラーユーゲントで、立派な兵士になろうと奮闘していた。しかし、ジョジョは訓練でウサギを殺すことができず、教官から”ジョジョ・ラビット”という不名誉なあだ名をつけられ、仲間たちからもからかわれてしまう。そんなある日、母親とふたりで暮らしていたジョジョは、家の片隅に隠された小さな部屋で、ユダヤ人の少女がこっそりと匿われていることに気づく。ジョジョの頼りとなるのは、ちょっぴり皮肉屋で口うるさいアドルフだけ…。臆病なジョジョの生活は一体どうなってしまうのか?!