展覧会「建築模型展 ─文化と思考の変遷─」が、東京・寺田倉庫の「ワットミュージアム(WHAT MUSEUM)」にて、2022年4月28日(木)から10月16日(日)まで開催される。
日本では古くから、模型は建築を制作するための手本としての、またその時代の建築文化を伝える媒体としての役割を果たしてきた。現代においても、建築物が完成に至るまでの試行や検討のツールとして用いられるばかりでなく、材料や技術の発展に伴なって建築家の思考や表現にも影響を与えるなど、模型の役割は今なお進化している。
展覧会「建築模型展 ─文化と思考の変遷─」では、そのように時代や作り手の思考とともにあり方を変えていた建築模型に着目。古代から現代に至る日本の「建築模型なるもの」を総覧し、建築模型の役割とその変遷に光をあてる。
会場では、古墳時代の家形埴輪や江戸時代の延岡城木図など、各時代の貴重な作例に加えて、現代建築家による模型を紹介。現代建築家の模型では、磯崎新「東京都新都庁舎計画」のアンビルト模型、SANAA妹島和世+西沢立衛「Rolex Learning Center, EPFL」、三分一博志「直島ホール」の風洞実験模型、藤森照信が1本の丸太から制作した模型「ワニ」を展示するとともに、30年以上前に制作された隈研吾+篠原聡子による「伊豆の風呂小屋」の再現模型を初公開する。
また、現代の建築模型におけるコミュニケーションツールや記憶の継承の役割にも着目。実際に触れることができる模型「町田芹ヶ谷公園“芸術の杜”プロジェクト パークミュージアム」 を展示するほか、震災により失われた街や村を模型として復元し、土地の記憶を継承することを目指す「失われた街」模型復元プロジェクトの模型を、その取り組みとともに紹介する。
展覧会「建築模型展 ─文化と思考の変遷─」
会期:2022年4月28日(木)〜10月16日(日)
※7月4日(月)〜8月5日(金)の期間は、同時開催の展示入れ替えのため休館
会場:ワットミュージアム 1階
住所:東京都品川区東品川2-6-10 寺田倉庫G号
開館時間:11:00〜18:00(最終入場は17:00)
休館日:月曜日(祝日の場合、翌火曜休館)
入場料:一般 1,200円、大学生・専門学校生 700円、高校生以下 無料
※同時開催のOKETA COLLECTION「Mariage ─骨董から現代アート─」展(前期)、または OKETA COLLECTION「YES YOU CAN ─アートからみる生きる力─」展(後期)の観覧料を含む
※チケットは2022年4月上旬より発売開始(詳細はワットミュージアム公式サイトを確認のこと)
■出展建築家(予定)
相田武文、秋吉浩気|VUILD、磯崎新、オンデザインパートナーズ、川口衞、隈研吾+篠原聡子、SANAA妹島和世+西沢立衛、三分一博志、瀧澤眞弓、noiz、藤森照信、山田紗子、山本理顕 ほか