フランス・パリ出身の映画監督フランソワ・オゾンの最新作「17歳」が、2014年2月15日(土)に新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座ほか全国の劇場で公開される。
絢爛豪華なミステリー「8人の女たち」、ハートフルコメディ「しあわせの雨傘」などで知られ、新作を発表するたびに、全く違うテーマを打ち出すフランソワ・オゾン。
そんなオゾン監督の待望の最新作「17歳」が完成し、第66回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に正式出品された。女性心理を巧みに描いてきたオゾンは最新作で、少女と女の間に挟まれた17歳のセクシュアリティに真正面から向き合う。
今作の主人公は、恵まれた家庭にありながら、500ユーロと引き換えにインターネットで出会った相手とホテルで密会を重ねる少女イザベル。彼女の揺れ動く繊細な心理を巧みにきりとり、17歳の四季をフレンチ・ポップスの名曲にのせて描く瑞々しくもセンセーショナルな青春映画だ。
名門高校に通う17歳の少女イザベルに扮するのは、本作が映画初主演となるマリーヌ・ヴァクト。彼女は、「彼女の瞳のなかに、内なる世界と神秘を感じた」と語るオゾンが見出した新たなるミューズだ。
モデル出身のマリーヌは、イヴ・サンローランの香水のイメージモデルでも注目を集めたが、本作のカンヌ上映で女優として世界的なブレイクを果たした。かつてカトリーヌ・ドヌーヴが主演したルイス・ブニュエル監督の傑作「昼顔」に並び賞され、”うっとりさせるような美貌”、”まばゆい演技”と、各国のマスコミが大絶賛。フランス映画界の次世代を担う存在として、最も期待されている女優だ。
4つの季節の終わりに流れる、フランソワーズ・アルディの揺れる思春期の歌。天才詩人アルチュール・ランボーが「17歳ともなれば、まじめ一筋ではいられない」とうたった詩「物語」を語り合う高校生たち。若さと美しさをキーワードに、幾層にも緻密に構成されたオゾン・ワールドが、ここに完成した。
【あらすじ】
イザベルは、すべてに恵まれた少女だ。名門高校に通い、母親は大病院のドクター、生活に困ったことなど一度もなく、休みのたびに家族で長期のバカンスに出かける。両親の離婚で実の父とは別れたが、母親の再婚相手と何の問題もない。気品に溢れた美しさで異性から注目を浴び、17歳の誕生日を迎える直前には、夏のリゾート地で初体験を終えた。だが、秋の訪れと共にイザベルは変わっていく。放課後、SNSを通じて知り合った不特定多数の男たちと密会を重ねるようになったのだ。ある日、初老の男が行為の最中に急死、イザベルはその場から逃げ去るが、まもなく警察によって彼女の秘密が家族に明かされる。快楽のためではなく、ましてや金のためでもないと語り、あとは口を閉ざすイザベル。いったい彼女に何が起きたのか──?
【映画概要】
「17歳」
脚本・監督:フランソワ・オゾン
出演:マリーヌ・ヴァクト、ジェラルディン・ペラス、フレデリック・ピエロ、シャーロット・ランプリング
提供:キノフィルムズ、KADOKAWA
配給:キノフィルムズ
R-18
2014年2月15日(土)、新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座ほかにて全国ロードショー
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