香川杏、20歳。シャブ中でウリの常習犯。ホステスの母親と足の悪い祖母と、3人で暮らしている。子どもの頃から、酔った母親に殴られて育った。小学4年生から不登校。初めて体を売ったのは12歳で、相手は母親の紹介だった。希望はおろか絶望すら知らず、ただ繰り返される毎日。そんな薄暗闇の世界が、ある出会いをきっかけに少しずつ変わり始める。だが、やっと繋がった細い糸も突然のコロナ禍に断ち切られてしまい…。
映画『あんのこと』は、新聞に掲載された「ある1人の少女の壮絶な人生を綴った記事」に着想を得て描かれた人間ドラマ。機能不全の家庭に生まれた主人公の少女・あんを河合優実が演じる。共演は佐藤二朗や稲垣吾郎。監督・脚本は、映画『SR サイタマノラッパー』や『ビジランテ』などで現代社会の問題にスポットライトを当ててきた入江悠が担当する。