1978年3月のある朝、戦後30年間にわたってイタリアの政権を握ってきたキリスト教民主党の党首であり、5度の首相経験を持つアルド・モーロが、極左武装グループ「赤い旅団」に襲撃、誘拐されてしまう。世界が注目し、イタリア中が恐怖に包まれたその日から55日間に及ぶ事件の真相を、アルド・モーロ自身、救出の陣頭指揮を執った内務大臣フランチェスコ・コッシーガ、モーロと旧知の仲である教皇パウロ6世、赤い旅団のメンバーであるアドリアーナ・ファランダ、そして妻であるエレオノーラ・モーロの視点から描き出す。
映画『夜の外側』は、マルコ・ベロッキオが監督・原案・脚本を務める作品。ヨーロッパ現代史上、類を見ない大事件「アルド・モーロ誘拐事件」を題材にして、史実にフィクションを織り交ぜながら壮大な人間模様を描く。