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企画展「シン・ジャパニーズ・ペインティング 革新の日本画」ポーラ美術館で、大観から現代作家まで一堂に

企画展「シン・ジャパニーズ・ペインティング 革新の日本画─横山大観、杉山寧から現代の作家まで」が、箱根のポーラ美術館にて、2023年7月15日(土)から12月3日(日)まで開催される。

ポーラ美術館で13年ぶりの日本画展

杉山寧 《薫》 1975年 ポーラ美術館蔵
杉山寧 《薫》 1975年 ポーラ美術館蔵

「日本画」という概念は、明治時代、日本の伝統的な絵画と西洋絵画の接触を背景に、新しい表現様式として確立された。以後、日本が近代国家として歩みを進めるなかで「日本画」は、日本とは何か、国家とは何かという問いに向き合う画家とともに発展。第二次世界大戦後の画壇では日本画滅亡論が唱えられたものの、近代日本画を乗り越えて「新しい日本絵画の創造」を試みた現代日本画家によって、「日本画」は新たな展開を示している。

谷保玲奈 《蒐荷》 2020年 高橋龍太郎コレクション蔵
©︎Reina Taniho
谷保玲奈 《蒐荷》 2020年 高橋龍太郎コレクション蔵
©︎Reina Taniho

企画展「シン・ジャパニーズ・ペインティング 革新の日本画─横山大観、杉山寧から現代の作家まで」は、ポーラ美術館では13年ぶりとなる日本画の展覧会。横山大観や杉山寧、髙山辰雄など、同館の日本画コレクションの名品を交えつつ、近代における「日本画」の誕生から現代における実践まで、その展開をたどってゆく。

日本画における「革新」の歴史

横山大観 《山に因む十題のうち 霊峰四趣 秋》 1940年 ポーラ美術館蔵
横山大観 《山に因む十題のうち 霊峰四趣 秋》 1940年 ポーラ美術館蔵

日本画の展開においては、とりわけ表現手段や材料、形式の変化が重要な役割を担っていた。たとえば、横山大観や菱田春草が編みだした「朦朧体」は、線で「画く(畫く)」という旧来の方法を排し、具を空刷毛でぼかす手法や、西洋絵画に見られるような絵具を「塗る」行為を導入することで、伝統的な日本画表現を脱することを試みた。また、明治時代後半から大正時代にかけての日本画の革新は、新しい岩絵具や丈夫な和紙の開発によって支えられていた。本展では、このような「革新」に着目しつつ、近代から現代に至る日本画の歩みをたどってゆく。

西洋絵画との接触

岸田劉生 《狗をひく童女》 1924年 ポーラ美術館蔵
岸田劉生 《狗をひく童女》 1924年 ポーラ美術館蔵

日本画の展開を理解するうえで、西洋絵画の影響を欠くことはできない。西洋の主題や構図を用いた日本画や、日本の伝統的な主題を油彩で描いた洋画もあるばかりでなく、戦後に活躍した杉山寧や東山魁夷、髙山辰雄は、西洋の抽象絵画などに触発されつつ独自の日本画を生みだしている。会場では、明治時代の高橋由一や浅井忠、大正・昭和時代の岸田劉生や岡田三郎助、レオナール・フジタ(藤田嗣治)といった洋画家の作品もあわせて展示し、近代日本画の特質に光をあててゆく。

現代における「日本画」の可能性

杉本博司 《月下紅白梅図》 2014年 作家蔵
©Hiroshi Sugimoto / Courtesy of Gallery Koyanagi
杉本博司 《月下紅白梅図》 2014年 作家蔵
©Hiroshi Sugimoto / Courtesy of Gallery Koyanagi

現代の日本画家、あるいは日本絵画の形式を借りて表現する現代美術家は、近代以降の「日本画」の歴史をふまえつつ、自身の思想や新たな主題を作品化することを試みている。本展では、グローバル化が進み、主題や形式、画材などがいっそう多様になってゆく現代における「日本画」に着目し、杉本博司や李禹煥、野口哲哉、深堀隆介などの作品を紹介する。

展覧会概要

企画展「シン・ジャパニーズ・ペインティング 革新の日本画─横山大観、杉山寧から現代の作家まで」
会期:2023年7月15日(土)〜12月3日(日) 会期中無休
会場:ポーラ美術館 展示室1・2・3、アトリウムギャラリー
住所:神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山1285
開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
入館料:一般 1,800円(1,500円)、シニア(65歳以上) 1,600円(1,500円)、大学・高校生 1,300円(1,100円)、中学生以下 無料、障害者手帳の所持者および付添者(1名まで) 1,000円(1,000円)
※( )内は15名以上の団体料金(要予約)
※臨時休館の場合あり

【問い合わせ先】
ポーラ美術館
TEL:0460-84-2111

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