姫路市立美術館では、庭園アートプロジェクト 中谷芙二子《白い風景─原初の地球》霧の彫刻 #47769を、2023年11月26日(日)まで開催する。
「庭園アートプロジェクト」は、世界文化遺産・国宝の姫路城、国登録有形文化財である姫路市立美術館、そして12点の彫刻作品を展示する前庭、これらを一望に収める景観そのものを作品化する試みだ。2022年度から2024年度にかけては、現代アーティスト・中谷芙二子(なかや ふじこ)が、「霧の彫刻」3部作の制作に取り組んでいる。
「霧の彫刻」は、本来自然現象である霧を人工的に発生させる作品である。大気中に放出された霧は、風や気温、湿度、天気などに応じてその濃度や形を変化させ、いわば周辺の環境を可視化する。このように「霧の彫刻」においては、人間が霧を作りだしながらもその形が自然に委ねられることで、人間と自然の共働関係が築かれることになるのだ。
また、「霧の彫刻」は、見慣れた光景を一変させ、日常では見過ごしていた風景に再び目を向けさせようと誘うものでもある。さらに、霧によって鑑賞者の視界が遮られることで、自らの身体の五感を駆使して空間を知覚することが促されることになる。
2022年度の「庭園アートプロジェクト」で中谷は、「霧の彫刻」の身体性に着目して《白鷺が飛ぶ》を手がけた。第2弾となる本年度は、「風景を聴く」がテーマ。聴覚と自然の融和をコンセプトに、“原初の地球”を美術館の庭園に繰り広げる。
庭園アートプロジェクト 中谷芙二子《白い風景─原初の地球》霧の彫刻 #47769
会期:2023年5月3日(水・祝)〜11月26日(日)
会場:姫路市立美術館 前庭
住所:兵庫県姫路市本町68-25
開園時間:10:00〜17:00
休園日:月曜日(祝日・休日のぞく)、7月18日(火)、9月19日(火)、10月10日(火)
入園料:無料
【問い合わせ先】
姫路市立美術館
TEL:079-222-2288