企画展「小清水漸の彫刻 1969~2024・雲のひまの舟」が、兵庫の宝塚市立文化芸術センターにて、2024年9月14日(土)から10月15日(火)まで開催される。
「もの派」の中心的作家のひとりであり、現代の日本を代表する彫刻家である小清水漸(こしみず すすむ)。戦後日本の重要な芸術動向である「もの派」は、物体をほとんど加工せずに組み合わせて提示することで、ものともの、ものと人の関係性に光をあてるものであった。小清水は、「もの派」を出発点とはしたものの、その後は美術と工芸のはざまを横断しつつ、素材の特性に着目した制作を展開してきた。
企画展「小清水漸の彫刻 1969~2024・雲のひまの舟」は、半世紀以上におよぶ小清水の活動を紹介する、集大成的な大回顧展。代表的な作品や主なシリーズ作品、初公開となる新作のドローイングなど、初期のもの派時代から現在にいたる作品を一堂に集めて展示する。
たとえば《垂線》は、天井から伸びた垂直線の先に、円錐形の分銅を吊りさげた作品。同作は、もの派の起点とされる作品、関根伸夫《位相—大地》の制作現場に立ち会った小清水が、そこから触発されて手がけたものであり、初期の重要な作品として位置付けられている。
また、主に1990年代に発表された「箱」シリーズは、内側に水や黄土、折りたたむことができる大理石の塔などを収納できる構造をとる作品。大切なものを収納し、持ち運びもできる「箱」の特性をふまえ、どこでも展示のできる「旅する彫刻」としても構想されている。
本展では、宝塚市立文化芸術センターの屋上庭園でも展示を展開。150個のガラス玉を使った、2017年のインスタレーションを、武庫川の水をイメージした宝塚バージョン《武庫の水 空へ》として公開する。
企画展「小清水漸の彫刻 1969~2024・雲のひまの舟」
会期:2024年9月14日(土)~10月15日(火)
会場:宝塚市立文化芸術センター 2F メインギャラリー、屋上庭園
住所:兵庫県宝塚市武庫川町7-64
開館時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)
観覧料:一般(高校生以上) 1,000円、中学生以下 無料
※庭園エリアは入場無料
※障がい者手帳の提示者本人および付添者1名は無料
【問い合わせ先】
宝塚市立文化芸術センター
TEL:0797-62-6800