あべのハルカス美術館の開館10周年を記念し、展覧会「広重 —摺の極—(すりのきわみ)」が、2024年7月6日(土)から 9月1日(日)まで、大阪のあべのハルカス美術館にて開催される。
幕末の日本を代表する浮世絵師・歌川広重は、葛飾北斎とともに、浮世絵版画の世界に“風景画”と“花鳥画”の新たなジャンルを確立した画家である。展覧会「広重 ―摺の極―」では、そんな広重が手掛けた初期の作品から晩年までの画業を幅広く揃え、風景画を中心に、約330点の広重作品を展示する。
三大揃物とされる「東海道五拾三次(保永堂版)」、「木曾海道六拾九次」、「名所江戸百景」から、各シリーズの代表作を集めるばかりでなく、代表的な揃物である「本朝名所」、「東都名所(一幽斎がき)」、「近江八景」、「京都名所」、「浪花名所図会」、「江戸近郊八景」、「東都八景 (扇面)」の全作品を、前期・後期に分けて公開。版画の摺り、保存状態ともに優れた作品で、広重作品のすばらしさを存分に体感できる展示内容となっている。
さらに、広重作品の新たな魅力に出会えるのも本展覧会の魅力。たとえば、《東海道五拾三次之内(保永堂版) 箱根》は、有名な「東海道五十三次」の中でも、いわゆる“名所”とされる場所ではなく、宿場のなにげない風景を描いた作品だ。この1作から、広重の優れた観察眼や叙情的な作風を感じることができるだろう。
展覧会 あべのハルカス美術館開館10周年記念「広重 —摺の極—」
会期 :2024年7月6日(土)~9月1日(日) ※会期中の展示替えあり
[前期:7月6日(土)~8月4日(日) / 後期:8月6日(火)~9月1日(日) 予定]
会場 :あべのハルカス美術館
住所:大阪府大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 あべのハルカス16階
開館時間 :火~金 10:00~20:00、月土日祝 10:00~18:00
※入館は閉館30分前まで
休館日 :8月5日(月)予定
【問い合わせ先】
あべのハルカス美術館
TEL:06-4399-9050