展覧会「シアスター・ゲイツ展:アフロ民藝」が、東京・六本木の森美術館にて、2024年4月24日(水)から9月1日(日)まで開催される。
シアスター・ゲイツは、1973年シカゴに生まれた、アフリカ系アメリカ人のアーティストだ。アメリカ人であると同時に黒人であるという二重の意識のもと、陶芸をはじめとする日本文化の影響を受けつつ活動してきたゲイツは、彫刻と陶芸を中心に、建築、音楽、パフォーマンス、ファッション、デザインなど、幅広い活動で国際的に高く評価されている。
「シアスター・ゲイツ展:アフロ民藝」は、ゲイツの日本初にしてアジア最大規模となる個展。ゲイツの過去の代表作から新作までを一堂に集め、背景にある黒人史や黒人文化にも光をあてつつ、その活動を包括的に紹介する。
アフリカ系アメリカ人への差別は今なお根強いものの、こうした差別に抗う歴史のなかで、黒人の工芸やアートなどは大きな役割を担ってきた。ゲイツは「ブラックネス=黒人であること」を背景としつつ、名もない作り手が生みだす日用品に「美」を見出すという日本の「民藝運動」の考えを融合し、「アフロ民藝」という言葉を生みだしている。本展の軸となるのが、この「アフロ民藝」の試みだ。
本展では、世界的に知られるゲイツの建築プロジェクトのうち、もっとも有名な「リビルド・ファウンデーション」に着目。このプロジェクトは、平等な権利が与えられていなかった黒人が多数を占めるシカゴのサウス・サイドにおいて廃墟となった建物を、だれもがアートや文化活動に参加できる空間へと作り変えるものだ。会場では、2009年より続くこのプロジェクトを、資料を通して紹介する。
ゲイツは2004年、愛知県常滑市で陶芸を学ぶために初めて来日し、それ以後20年以上にわたって日本文化から影響を受けているという。本展では、日本と関わりの深い作品を含む新作を展示。常滑で制作された陶器、シカゴのファンク・ミュージックやラウンジに着想した彫刻作品、そして江戸時代後期の歌人・陶芸家である大田垣蓮月の作品や、日本の香、酒、茶道をモチーフとした新作などを目にすることができる。
展覧会「シアスター・ゲイツ展:アフロ民藝」
会期:2024年4月24日(水)~9月1日(日) 会期中無休
会場:森美術館
住所:東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー 53F
開館時間:10:00~22:00
※火曜日は17:00まで(4月30日(火)、8月13日(火)は22:00まで)
※入館はいずれも閉館30分前まで
■観覧料
・平日=一般 2,000円(1,800円)、高校・大学生 1,400円(1,300円)、中学生以下 無料、65歳以上 1,700円(1,500円)
・土日休日=一般 2,200円(2,000円)、高校・大学生 1,500円(1,400円)、中学生以下 無料、65歳以上 1,900円(1,700円)
※( )内は、専用オンラインサイトでの購入料金
※事前予約制(日時指定券)を導入。専用オンラインサイトより日時指定券を購入のこと
※当日、日時指定枠に空きがある場合は、事前予約なしで入館可
【問い合わせ先】
TEL:050-5541-8600(ハローダイヤル)