展覧会「ルイーズ・ブルジョワ展:地獄から帰ってきたところ 言っとくけど、素晴らしかったわ」が、東京・六本木の森美術館にて、2024年9月25日(水)から2025年1月19日(日)まで開催される。
20世紀を代表するアーティストのひとり、ルイーズ・ブルジョワ。1911年パリに生まれたブルジョワは、70年にわたる活動のなかで、インスタレーション、彫刻、ドローイングや絵画などの表現媒体を用い、男性と女性、受動と能動、具象と抽象、意識と無意識といった二項対立に潜む緊張関係を造形化してきた。
展覧会「ルイーズ・ブルジョワ展:地獄から帰ってきたところ 言っとくけど、素晴らしかったわ」は、日本では27年ぶり、国内最大規模となるブルジョワの個展。出品作品は、彫刻、絵画、ドローイング、インスタレーションなど約100点にのぼり、そのうち約半数が日本初公開の作品となる。
ブルジョワの作品は、複雑で時にトラウマ的な、自身の体験を背景としている。幼少期のブルジョワは、父親の支配的な態度や、病気に苦しむ母親に対する長期間の介護を経験し、さらに20歳の時に母親を失っている。このようにして植え付けられた、罪悪感や裏切りの感情、見捨てられることへの恐怖心を、ブルジョワは作品へと昇華させていったのだった。
本展は、ブルジョワと家族の関係に基づく3つの章より構成。第1章では母との関係を、第2章では父との確執を、そして第3章では家族の関係性の修復をテーマに、《自然研究》、《父の破壊》、《トピアリーIV》といった作品を紹介する。また、各章をつなぐスペースでは、初期の絵画作品や彫刻シリーズ「人物像」などを展示する。
ブルジョワを代表するモチーフのひとつが、蜘蛛だ。六本木ヒルズに設置されたパブリック・アート《ママン》は、その例である。ブルジョワにとって蜘蛛とは、家業のタペストリー工房を営む、温和で勤勉な自身の母親を象徴するばかりでく、一方で糸で傷を繕い、癒す修復家であり、他方で周りを威嚇する捕食者であるというように、母性の複雑さを象徴する存在であった。会場では、蜘蛛をモチーフとするブルジョワの作品にも光をあてる。
展覧会「ルイーズ・ブルジョワ展:地獄から帰ってきたところ 言っとくけど、素晴らしかったわ」
会期:2024年9月25日(水)~2025年1月19日(日) 会期中無休
会場:森美術館
住所:東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー 53F
開館時間:10:00~22:00
※火曜日は17:00まで(12月24日(火)、12月31日(火)は22:00まで)
※入館はいずれも閉館30分前まで
■観覧料
・平日=一般 2,000円(1,800円)、高校・大学生 1,400円(1,300円)、中学生以下 無料、65歳以上 1,700円(1,500円)
・土日休日=一般 2,200円(2,000円)、高校・大学生 1,500円(1,400円)、中学生以下 無料、65歳以上 1,900円(1,700円)
※( )内は、専用オンラインサイトでの購入料金
※事前予約制(日時指定券)を導入。専用オンラインサイトより日時指定券を購入のこと
※当日、日時指定枠に空きがある場合は、事前予約なしで入館可
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TEL:050-5541-8600(ハローダイヤル)