小企画展「西洋版画を視る—リトグラフ:石版からひろがるイメージ」が、東京・上野の国立西洋美術館にて、2024年6月11日(火)から9月1日(日)まで開催される。
小企画展「西洋版画を視る—リトグラフ:石版からひろがるイメージ」は、国立西洋美術館が所蔵する版画作品から、「リトグラフ(石版画)」を紹介する展示だ。
リトグラフは、水と油が反発しあうという性質を利用する版画の技法である。石の上に図柄を描き、化学処理を施すことで作られるリトグラフは、平らな版から印刷することができる点が特徴。これは、木版画やエングレーヴィングなど、版に凹凸をつける版画の技法とは大きく異なっている。
18世紀末のドイツで発明されたリトグラフは、19世紀のヨーロッパにおいて、楽譜、地図、出版物など、実用的な印刷や複製技術で活用されていった。一方で、その技法の特質ゆえ自由な描画ができることから、多くの画家によって試みられるようになり、フランスを中心に芸術的な版画の技法として広がりを見せてゆくことになる。
本展では、19世紀におけるリトグラフの歴史と表現の展開を、約40点の作品を通して紹介。リトグラフ発祥の地・ドイツから各国への広がりを伝える初期の作例から、リトグラフの大衆化に寄与したオノレ・ドーミエのカリカチュア、エドゥアール・マネやオディロン・ルドンによるさまざまな試み、そしてジュール・シェレなど、世紀末に人気を集めた多色刷りのポスターまで、さまざまな作品を目にすることができる。
小企画展「西洋版画を視る—リトグラフ:石版からひろがるイメージ」
会期:2024年6月11日(火)〜9月1日(日)
会場:国立西洋美術館 版画素描展示室(常設展示室内)
住所:東京都台東区上野公園7-7
開館時間:9:30~17:30(金・土曜日は20:00閉館)
※入館はいずれも閉館30分前まで
休館日:月曜日(7月15日(月・祝)、8月12日(月・振)・13日(火)は開館)、7月16日(火)
観覧料:一般 500円(400円)、大学生 250円(200円)
※本展は、企画展「内藤コレクション 写本 — いとも優雅なる中世の小宇宙」(会期:6月11日(火)~8月25日(日))の観覧当日にかぎり、同展観覧券でも観覧可
※( )内は20名以上の団体料金(要予約)
※高校生以下・18歳未満、65歳以上、心身障害者および付添者1名は無料(入館の際に証明できるものを要提示)
※7月14日(日)、8月11日(日)、9月1日(日)の「Kawasaki Free Sunday」は、本展および常設展の観覧無料
【問い合わせ先】
TEL:050-5541-8600(ハローダイヤル)